あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(6件)
- 一人旅
4.0点
第10回カンヌ国際映画祭パルムドール。 ウィリアム・ワイラー監督作。 南北戦争最中のアメリカを舞台に、クェーカー教徒のジェス一家の日常と葛藤を描く。 クェーカー教徒の生き方が特徴的に描かれている。聖歌が明るく盛大に歌われる他の礼拝集会と違って、クェーカー教徒の集会は静寂に包まれる中、皆一心に聖書を熟読している。音楽は一切禁止されているようで、ジェス(ゲイリー・クーパー)が秘かにオルガンを家に持ち込もうとすると妻エリザは激怒してしまう。更に、暴力に対する拒絶反応は他のキリスト教各派と比べ強い。そのことがきっかけとなり、南軍と生死を賭けて戦う住民との間に対立が生まれてしまうのだ。 信仰と戦争というテーマでは同じくゲイリー・クーパー主演『ヨーク軍曹』があるが、その映画では“命を守るために命を奪う”ことをやむなしとし、次々敵を殺していった(戦時中に製作された作品)。だが戦後製作された本作における、信仰と戦争に対する最終的な結論は違う。自分たち家族の命を守るために敵を殺すことを正当化していない。遭遇した敵に対するジェスの行動に彼の信仰心が表れている。
- d_h********
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - おおぶね
4.0点
ウィリアム・ワイラーが最初のカラー作品として撮った。「友情のある説得」というのはこの映画には出てこない。Friendly Persuasionというのは「フレンド会の宗派」という意味で、クエーカーを表す。日本でも普連土学園という名門の学校がある。 同じ非暴力で悩む映画に「刑事ジョン・ブック 目撃者」というのがある。ただし、この「友情ある説得」に比べると単純だ。こちらは「ローマの休日」のドルトン・トランボと同じようにハリウッド・テン、つまり赤狩りの問題を抱えながらできた作品だ。ゲイリー・クーパーは「真昼の決闘」にも出ているから使ったのだと思う。こちらの映画も赤狩りを意識した映画であった。「協力」するのかしないのか、戦うのか戦わないのか、大きな問題が突きつけられていて、それに対するワイラーなりの答えだったように思う。公開当時、脚本家のマイケル・ウィルソンがハリウッド・ブラックリストに載っていたため、彼の名前はクレジットに入っていなかった。トランボと同じように後でクレジットが出るようになる。
- mor********
5.0点
ゲーリークーパー主演、ウイリアムワイラー監督というだけで 観る価値のある作品と思います。 本当の勇気とは何かを考えさせられました。
- fbx********
3.0点
凜とした品格を持った映画。 勿論反戦映画としても、 説教臭さはみじんも感じさせず、私の様な人間にも そのメッセージは優しく届けられる。 いい映画とはこの映画を指す。 ワイラーの映画に対する真摯な姿勢に拍手。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
カンヌ国際映画祭第10回