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8人の女たち

8人の女たち

8 FEMMES/8 WOMEN

111

chi********

5.0

ネタバレ「太陽」と「愛」

なんとも、素晴らしい映画でした オゾンワールド全開です なんたって、 あの、カトリーヌ・ドヌーブが あの、エマニュエル・ベアールが あの、ダニエル・ダリューが 歌って、踊るんですから そりゃ、もう大事件です。大騒ぎです 不思議な映画ですよ オープニング・クレジットで 美しい宝石や花(これらは登場人物を象徴している)が映ったかと思うと、 リュディヴィーヌ・サニエがカトリーヌ・ドヌーブとヴィルジニー・ルドワイヤンをバックコーラスにして、歌い踊る 二人がバックコーラスですよ!感動して、涙が出そうでしたよ そして、感動しているうちに物語は急展開いたします なんと、邸宅の主人が殺されたのです 雪が積もり、電話線は切られ、外部への連絡は不可能 人が侵入した形跡もない 女たちはお互いを詮索し合います そして、次々と浮かび上がる衝撃の真実 そこから、浮かび上がる8人の女たちの愛と苦悩 ある者は主人の子を妊娠し、 ある者は主人を誘惑し、 彼女らは皆、主人を愛していたのです 彼女たちにとって、彼は「太陽」 女たちは「太陽」の周りを回る8つの惑星 しかし、その輝きがなくなったとき 女たちは軌道をはずれ、互いを憎しみ、罵り、苦しめあっていきます その中で芽生える女同士の愛 お互いの傷を癒しあう女たち 誰が真実を?誰が嘘を? 中盤から誰を信じていいかわからなくなっていきます 嫉妬、憎悪、怒り・・・ そんな、彼女たちを繋ぐのは「歌」だったのです 「歌」に、こんな重要なメッセージがこめられているとは 冒頭では気付きませんでした。ただの監督のお遊びかと思ってました(もちろん、その要素もあるでしょうが) いくら、反発しあっても 女たちは同じ傷を背中に背負っているのです 不完全な人間が誰かを永遠に愛すなんて、そう、できることじゃありません 誰も、完全な愛なんて見たことはないのです そんなものは、ただの幻です でも、そんな中にも希望があります いつか、苦しみから解き放たれるときが来ます ラスト、8人の女たちが手を繋ぐ瞬間 彼女たちの心は通じ合い、 軌道修正したのです 「太陽」がなくとも、生きていけるのです 本当にいい映画を観ました 間違いなく、オゾン監督の集大成であり、最高傑作です 「まぼろし」でも描いた 彼にとっての永遠のテーマ 「逃れることのできない愛」を 今作でも、彼らしい「理不尽な世界観」と「いたずら」を交えながら 力強く描ききっています 感服いたしました 彼の才能は本物です。抜群です どちらかといえば、好き嫌いが別れる映画だとは思いますが、 映画ファンのみならず、たくさんの人に観ていただきたい作品です

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