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木曜組曲

木曜組曲

SUITE DE JEUDI

113

yad********

4.0

美味しそうな推理劇(笑)

今年も5人の女たちが瀟洒な洋館に集まって、 4年前に服毒自殺した耽美派の大作家、 重松時子を偲ぶ会が開かれた。。。しかし、 「皆様の罪を忘れないために、 今日この場所に死者のための花を捧げます。フジシロチヒロ」 というメッセージが添えられた花束が届けられて・・・ それはまさしく、自殺ではなく他殺を示す内容。。。 フジシロチヒロとは一体誰? その不穏なメッセージの真意と、目的は? そして・・・彼女は本当に自殺だったのか? もし、他殺なら・・・状況からして犯人はこの5人の中に居る・・・ 気持ちを整理するには十分な4年という時間を置いた今、 5人それぞれがあの時不審に思っていた事をぶちまけ合い、 自殺か・・・それとも他殺なら犯人は誰か・・・ を巡っての推理合戦が繰り広げられる事になった・・・ 脚本とカメラワークが良かったですね。 舞台が殆ど洋館の一室というワンシチュエーションでしたので、 この辺を頑張らないと退屈なのですが、 最後まで雰囲気を楽しめました。 あと、小道具も重要なんですけど、まずはあの五角形のテーブル! あつらえたんですかね?・・・素晴らしい存在感でした♪ 室内装飾はマズマズと言った所でしょうか。。。 この洋館の主は時子。 耽美派大作家さんの家具の趣味ってよく分かりませんが、あんなもんかなーと。。。 ただ、折角中庭があったので、空気の温度差、重さ、明るさを対比させるなど、 もっと有効利用しても良かったとは思いましたけどね。。。 それと・・・小道具として、ちょっと異質だったのは、テーブルに並べられた料理! メチャうまそー (^-^)ノ サイトにメニューが載っていたので、此処に転載します。  1.鯛すき  2.菜花飯  3.やわらかいチーズケーキ  4.キッシュロレーヌ  5.カラーピーマンのマリネ  6.ポトフ  7.ブロッコリーと木綿豆腐のあんかけ  8.牡蠣の豆鼓蒸し  9.海苔と切干大根の胡麻酢サラダ 10.真鯛のカルパッチョ この小道具たちを二日半かけて、実に美味しそうにたいらげていくんですよ・・・ ワインやシャンパンといったお酒と・・・そして真犯人を探る推理合戦の攻防と共に♪ “食事中の話題が・・・死についての推理”って・・・(苦笑) でもこれら美味しそうな料理たちは、この独特の雰囲気を納得させます。 この作品を楽しむ為には、“物書きの心理”を読む事、理解する事が重要だと思います。 なんせ登場人物たちは皆物書きであり、作家特有の物の考え方やエゴ、嫉妬心なんかが 表現されてます。 つまり我々とは違った視点や価値観を持ち、推理の組み立ても此処に立脚して展開されます。 時々、この人達は非常識だな(苦笑)・・・と思う時もありましたが、 我々の常識とは別のところで生きている訳で。。。 真相に納得する為にもこの辺を上手く消化させて、この推理劇に参加しましょう♪ 「木曜日が好き。 大人の時間が流れているから。 丁寧に作った焼き菓子の香りがするから。 週末の楽しい予感を心の奥に秘めているから。 それまでに起きた事もこれから起きる事も総てを知っているような気がするから。 木曜日が好き。」                       オープニングのナレーションより。 なんか・・・僕も木曜日が好きな気がしてきた・・・(笑)

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