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夕陽の挽歌 (1971)

WILD ROVERS

監督
ブレイク・エドワーズ
  • みたいムービー 3
  • みたログ 62

3.41 / 評価:32件

味わいある佳作

  • kzz******** さん
  • 2012年4月21日 19時17分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 「ティファニーで朝食を」や「ピンクの豹」のブレイク・エドワーズが、こんな西部劇を撮っていたとは、知らなかった。

 大牧場のカウボーイ、初老のロス(ホールデン)と若者のフランク(オニール)は、
仲間の事故死を見て人生に無情を感じる。
次の夜、二人は銀行の副頭取の家に押し入り、大金を巻き上げると、メキシコへ向かう。
 部下が牧場の金を奪ったと知った牧場主バックマン(カール・マルデン)は、息子のポール(ジョー・ドン・ベイカー)とジョン(トム・スケリット)に保安官との追跡を命じる。
 一頭の馬を失くしたロスとフランクは、野生馬を捕獲して調教し旅を続け町で着くが、フランクが、ポーカーで争いになり、相手を射殺し彼も重傷を負ってしまう・・・。

 キャラクターは、それぞれ個性的で、勧善懲悪ではない。
自分の一生がカウボーイで終わる事を感じた年の離れた二人の男が、突然、無謀な行動を起こし、夢を追いかける。そこに、あまり罪の意識はなく、呑気とも言える旅が綴られ、人生の黄昏を詩情的に感じさせる。
 また、二人は、3万ドルあまり盗むが、脅した銀行の副頭取に5000ドルを渡す。副頭取は、保安官に報告しようとするが、妻は、そのまま横領しよう言う。
 牧場主のバックマンも、娼婦の事しか頭にないダメ息子二人に失望しながら、二人の追跡を命じる。
 息子のポールは、ロス達に共感を感じてもいるようだが、ジョンは、父の命令に従おうとする。その後、父バックマンが、羊飼いとの争いで、あっけなく殺されたと知るが、ジョンは、追跡を続ける。
 一方、重傷を負ったフランクは、ロスのメキシコでの夢を聞きながら息絶え、ロスはジョンに撃たれてしまう。ポールは、ロスに謝り、ジョンを残して去っていく。 
 
 70年代のアメリカン・ニュー・シネマ特有の、無情感が漂う作品だが、コミカルな面もあり、エドワーズらしい。
 ライアン・オニールは、前年「ある愛の詩」が大ヒットした直後の30歳。
屈託のないフランクは、強盗に入っても、子犬を貰ってきたり、無邪気な若者を魅力的に演じる。
 ウィリアム・ホールデンは、「ワイルド・バンチ」の後で、この時63歳、実に渋い。
フランクの死体に語りかける長いシーンが味わい深い。
 ジェリー・ゴールドスミスの音楽も良いが、135分の作品ながら、冒頭に序章があり、中盤、休憩が入るのが不思議だ。本来は、もっと長い作品だったのだろう。
 当時、あまりヒットしなかったようだし、一般的にも、評価は低く、
日本ではDVDも出ていないが、ちょっと味わいある映画だった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 切ない
  • コミカル
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