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郵便配達は二度ベルを鳴らす (1981)

THE POSTMAN ALWAYS RINGS TWICE

監督
ボブ・ラフェルソン
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  • みたログ 855

3.27 / 評価:153件

ゴジラとプリ男と、大恐慌

  • uqj***** さん
  • 2018年4月11日 5時06分
  • 閲覧数 1208
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

映画というもんには、
{このような主人公を作り出してしまったものは、一体何なんだろう?}

という疑問を観客の側に喚起させるべく、の作品
というものがあるのですな。

大概は {悲劇的な結末に終わる作品} がその主なものに
なってこようとは思いますが、
例えばゴッドファーザーを Part.1~2まで観終わった時点で俺らは、
「うっわマイケルついにやってもうたでこれどうすんねんなアンタ」と思い、
その後映画館から家に帰ってパンフとか見ながら
「せやけどマイケル最初はあんなに仲良かったのになあ・・」
としみじみ思い返し、
「結局、何があのマイケルをこんな鬼畜にさせたんかなあ・・」
と、いう風に考えちゃうものだと思うのですが、

と、いう風に考えてもらわな、
コッポラも映画監督やってるイミがないわけです。

「いったい何が、あの純粋やったマイケルをこんな恐怖のデーモンに
                        変えてもうたんや?」
と。

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ゴジラさんなんか正に、それそのものなんですな。

「いったい何が、ああいう巨大なバケモノを生み出したのか」、と。
そこを客に考えてもらわんと。

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また、主人公にあらずとも例えばタランティーノの「ジャンゴ」での
あの農園主の(ディカ)プリ男君のようなクソ狂気を作り出したあの当時の
米国南部というのは一体全体、何事やねん説明せい!
というように
観客の心がなってくれん事には、
タランティーノにしても監督冥利も何もあったもんじゃないのよな。

プリ男くんもまさにその為に、あのブッちぎれた名演やと思うのですわ。
何も今の時代を生きるレイシストでもなんでもない男が・一人の俳優が
現実の黒人であるジェイミー・フォックスを目の前にして、
あんな事やりたいワケがないっちゅーねん。

自分が死ぬほど憎たらしいクソ白人の勘違い野郎になり切る事によって、
観客が少しでもあの時代のクソ狂気を考えてくれたらなあ、との想いで
あんだけ誠心誠意、頑張ってくれとんですわ、プリ男は。

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で、この「郵便配達は二度ベルを鳴らす」なのですが、
舞台設定がまず「1930年代」や、という事をよく見ろと。

アメリカ映画で1930年代が舞台、というのはどのエーガでも
そうなんですが、まず例外なく
「大恐慌の時代が描かれている作品」だ、

と思って間違いないのです。

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つまり、 

      {今現在の日本}

  のようなもんを見てるつもりで観ろ、と。

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その上でこの主人公のジャック・ニコルソンのような
無茶苦茶な人間を生み出したその社会の要因や

彼の生い立ちはいったいどのようなものだったのだろうか、
といったような事と、

また相手役のジェシカ・ラングのこれまた滅茶苦茶な
人間性はどういう社会によって育まれて来たものなのか、

そして何故、こんなにも {救いの無い}
話になってしまっているのか。
悲劇になってしまっているのか。

なぜこんなにも欧米で繰り返し繰り返し制作される・上演される
「名作」とされているのか、

・・という事を考えてみない事には
「なんか話ワカラン。ストーリーつまらん。わけわかめ。回収せえよ。」

ばかり言ってちゃどうしようもない。

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・・だからこそ俺が言ってるのは、

[ストーリーなんぞより、撮りを見ろ]

つう事で、
このボブ・ラフェルソン監督の異常な程に卓越した
(卓越しすぎていると言ってもいい)奇跡的なほどの
クオリティの撮りを見ていれば

いかに血が滲むほどの思いでこの作品を
監督も、ニコルソンも、ジェシカ・ラングもみんなが
一体となって伝えるべき事を伝えようとしているのか、
作っていっているのかが

わかると思うんですがねえ・・

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この作品でのニコルソンやジェシカ・ラングみたいなのが
いまのこの国の上に、この日本の土の上には
結構、おるんちゃうかな。



これからはそういうのが徐々に表面化してゆく、
非常におそろしい・笑えない時代になってくると
思いますけどね。

詳細評価

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