トランスポーター
- bar***** さん
- 2019年8月18日 12時32分
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- 総合評価
トランスポーター。
良質なシナリオとキャラクター、そしてジェイソン・ステイサムの肉体美と甘いマスク。いやー、おいしい映画ですね。
ヒロイン役にはスー・チー。実はステイサムの圧倒的な存在感と比べると、スー・チーさんには悪いところ一つもないのですが、あまり彼女は魅力的に映っていません。しょうがないですね(;´Д`)ステイサムですから。
前半はカーチェイス、後半は銃撃戦や格闘シーンが主になります。また前半ではフランク(ステイサム)の闇稼業ならではの冷徹さ、中盤では謎めいた少女ライ(スー・チー)と己の仕事との葛藤、後半ではフランクの心の優しさが表現されます。
この映画の焦点は、やはりフランク(ステイサム)の行動とキャラクターであり、肉体を躍動させる派手なアクションです。
カーチェイスをメインにした映画ではないんですね。そういう映画は他にもありますけど、この映画はさほどカーチェイスに固執していないように思います。それよりも伝統的なアクション映画の慣習にのっとった構成になっています。
アクションのクオリティですが、ステイサムがすごくすごくすごく頑張っています。ただ、残念ながらカメラと演出方針が足を引っ張っちゃっています。
アメリカの伝統的なアクション撮影方法は、この映画と同じように、とにかくカメラを激しく動かして、見どころだけをクローズアップする手法です。しかし、カメラを激しく動かしてしまうと、演じられている内容を直感的に見ることが、逆に難しくなってしまいます。
内容が分かりにくくなってしまえば、いかに迫力あるカットの連続であろうと無意味です。派手さは必要ですが、内容が包括的に理解できる方がより面白いと思います。こういったクローズアップカットの多用は、表面的な刺激しかもたらさず、観客はそれよりも中身を包括的に理解し、俯瞰的に、知性を用いて楽しむ方を好むからです。
表面的な刺激は刹那的であり、知性を用いた包括的な理解は、持続的だからです。戦いの状況が総合的に理解できる方が、人気の高い作品です。これは間違いありません。
『トランスポーター』の魅力はフランク(ステイサム)のキャラクターとシナリオであり、アクションのクオリティではないはずです。もしアクションに魅力があるとすれば、それはステイサムの魅力であって、カメラや演出方法の魅力ではないはず。
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