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怪奇異星物体

怪奇異星物体

THE DAY THE WORLD ENDED

90

kkk********

2.0

モンスター屋ここにあり

日付変わっちゃったけど。 6月15日は2年前、『ターミネーター』や 『ジュラシックパーク』、『プレデター』等の VFXで活躍した天下一のモンスター・メイカー、 スタン・ウィンストンが亡くなった日でありました。 だから今日は そんな「モンスター屋」プロデュースによる、 1本の愛すべきクズ映画をピックアップ♪ ~『怪奇異星物体』~ 地図にもロクに載っていない田舎町、 シエラ・ビスタの小学校に派遣されて来た 美貌の児童セラピスト、ジェニファー。 そこには、深刻ないじめに遭う男の子ベンがいた。 確かに、「変わった子」ではあった。  僕はただのヨソ者じゃない。  僕の父さんは、エイリアンなんだ。  とても強くて、乱暴な父さん。  もし、僕が望めば  父さんはいつだってやって来る。  そして僕をイジメた奴らに仕返しをしてくれる。 そんなことを言うのである。 あのねえ。イジメというのは、 イジメられる方にも原因があるものなのよ。 途方に暮れるジェニファー。 果たして。 ベンの言っていることは事実であった。 ある夜、大きな光の玉に乗って 星空の向こうから「父さん」がやって来た。 しかし、キレッチョ父さんが怒ってるのは なにもベンのことだけではないようだが・・?? 原題"THE DAY THE WORLD ENDED" こんな、小さな町で1匹のエイリアンが 数人の町民を殺してまわる映画なのに 「世界終末の日」とはコレいかに。 元はと言えば、スタン・ウィンストン自らが 立ち上げたDVDアンソロジー企画 "CREATURE FEATURES"。 50~60年代に粗製乱造されまくった B級モンスター映画の数々を ウィンストン・スタジオの誇る最新鋭のVFXで リメイクするという微妙極まりない企画であり、 本作はそのうちの1つである。(全5作) 元ネタはロジャー・コーマン監督による 伝説のクズ映画『原子怪獣と裸女』('56)。 (※未見。裸女は出ないそうです。) 主演は、なんとナスターシャ・キンスキー。 はじめパケを手に取った時は我が目を疑った。 『テス』、『パリ・テキサス』も今は昔。 まさか、こんなとこでお目にかかるなんて。 往年のモノノケじみた美貌に翳りは見られるものの、 こんなバケモノ映画でスクリームをあげる姿に どこか嬉々としたものを感じさせる。 やはり、蛙の子は蛙ということか。 また、『ID4』で全世界の男泣きをかっさらった ランディ・クエイドが見事なまでのクソ野郎を好演。 さて。肝心のおとーちゃんエイリアンなのだけど。 さすがにウィンストン工房、 ヌルヌルの質感や虫っぽい動きなど 低予算ながらもそれなりのクオリティをキープ。 ただその全貌が明らかになった瞬間に 笑いが漏れてしまうデザインは 「狙ってる」としか思えず。 演出もそんなに悪くないし 役者も結構なとこを揃えてるにも関わらず、 最終的に観終わった後は どうも「損をした」ような感じがしてしまう。 そんな元ネタのクズっぷりまでも 敢えてリメイクしようとしたのだろうか。 特殊効果マンとして 数々の輝かしい経歴を残しながらも、 映画製作者としては 初監督作の『パンプキンヘッド』をはじめ 『グノーム』、『クライモリ』、『今日も僕は殺される』等 ごく低予算で微妙なモンスター映画を 作り続けたスタン・ウィンストンさん。 勇退後はイニシエのAIPのような、 低予算映画の制作会社を立ち上げる 構想もあったのだとか。 もっと長生きして欲しかった。合掌。

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