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ディレイルド 暴走超特急 (2002)

DERAILED/TERROR TRAIN

監督
ボブ・ミシオロウスキー
  • みたいムービー 7
  • みたログ 180

2.41 / 評価:90件

てんこ盛りのトルコライス映画

  • kug***** さん
  • 2016年3月7日 11時47分
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 長崎を中心にある食文化でトルコライスというものがある。ピラフ(ドライカレー)、ナポリタンスパゲティとサラダの上にトンカツを乗せ、ドミグラスソースをかけるというもので、これ以上に乗せる品数の増えた物も存在する。
 この映画の日本版キャッチコピーは「暴走特急」+「アウトブレイク」÷「ダイハード」という苦笑物で、ダイハードで割るというか、内容的には一番ダイハード分が多い気がするので、割るというのは絶対に正しくない。ダイハードに暴走特急を足してアウトブレイクとヴァンダムを掛けて(×ではない)から4で割った感じというか。言うまでもなく、どこも原典以上にはなってなく、新しい組み合わせの化学反応もなく、まさに場末の食堂の盛りだくさんだけどは味も量もイマイチな定食のような味わい。値段が安ければ満足のいくランチには違いないが、映画館で1800円で見るのは絶対勘弁。安くても映画館で見るほどの内容ではないです。
 家族とヨーロッパ旅行中にもかかわらずNATO(北大西洋条約機構)の工作員「ジャック(ヴァン・ダム)」に上司から指令が入る。国際的女盗賊「ガリーナ」が盗み出した極右政党の機密情報を彼女ともにミュンヘンまで護送しろというもので、ジャックは追われる彼女を救い出し、大陸横断列車に乗せる。ところが同じ列車にジャックを追って家族もこっそりと乗り込んできたから、ジャックは浮気と誤解され白い目で見られる。そんな中、なぜか列車にはガリーナと彼女がひそかに盗み出した生物兵器を狙うテロリストが乗り込んでくる。乗員を次々と殺し、列車を乗っ取ったテロリストは乗客を監禁してガリーナを探す。ジャックは姿を隠したガリーナを探しながらテロリストを一人ずつ倒す。しかし、ガリーナがついにつかまってしまい、救いに出たジャックはあっさりとテロリストに倒されてしまう。ガリーナから奪い取った生物兵器のケースをポイと投げ渡たされたテロリストはキャッチしそこねてしまい兵器の入ったアンプルが破損。天然痘を基にした生物兵器「SP43」が列車に乗る全員に感染する。このままでは乗客は全員死亡、ミュンヘンも生物兵器に汚染される。人々や家族をジャックは守れるのか?
 …というわけで、ツッコミどころはあるものの意外にもシナリオはよくできています。ただ、撮り方や編集がお世辞にも上手くないので、ここぞというところで実に雑で見ていて目を疑います。言っちゃなんですが「ドイツのアクション映画では良くあること」 何でドイツ映画ってこんなにアクションが苦手なんでしょうか? とはいえ、独米合作のせいかそこまで酷くないんですけど、それでも何で倒されるのか納得いかないのが2箇所くらい、どうでもいい雑魚なら良いのですが1箇所はヴァンダムが負けるところなので…。ヴァンダミングアクション(笑)は健在で見事な足技を披露してくれるのですが列車内は狭く、もう一つの得意技である裏拳はちょっと遅くなった…かな? ともかくも「悪くないB級映画」なので、腐っても大作(バカ)映画常連のヴァンダムだっただけに落差を感じて必要以上に酷評されている気がします。(ここから病気と離婚地獄で、さらにヴァンダムは転落するんですが…) 実際、「トニー・スコット」あたりが監督なら名作になったカモ。
 そして、当作のもう一つの語り草が経費削減のための「列車模型」。記録映像やロケ、セット撮影で足りなかった部分や撮影が難しい部分は全て列車模型で撮っています。正直なところ、見事な模型と撮影でCGなんかよりも味があって良いですし、昔の映画では良くあったことで、ドイツ的職人気質にあふれた良い仕事をしています。上手くやれば模型というのはすばらしい臨場感を生んでくれます。(「インターステラー」等) ただ、勿体ないのはラストの列車と鉄橋が爆破されるシーンでの撮影が粗が目立ちすぎて、80年代の日本のコント番組のように見えてしまい失笑を禁じえない。このラストがあまりに強烈でこれまでの上手さを台無しにしてしまうインパクトが悪目立ちしている気がします。ここさえもう少し上手ければ逆に模型を使ってることに関心する人が増えた気がするんですが…。
 ヴァンダム以外は特に有名な俳優はいないのですがジャックの息子「イーサン」役に実子の「クリストファー」を配役。実の親子だけに顔もよく似てますし、追い詰められた状況の中、生物兵器に犯されながらも渾身の見事な回し蹴りで状況を逆転させるという美味しい場面を与える親バカぶりはなかなか。アクション俳優の才能を感じさせますが、この後は三本の親子共演しか作品がないのが残念です。
 テロリストは言うまでもなく、ヒロインのガリーナはアクションそれなりでもイマイチ魅力がなかったり、それなのにテロリストの親玉は彼女に固執していたりとやっぱり残念感はありますが、ビデオで見るには良いB級で、模型が転落爆破のラストも逆に見所だと言えます。

詳細評価

物語
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演出
映像
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