ここから本文です

パンチドランク・ラブ (2002)

PUNCH-DRUNK LOVE

監督
ポール・トーマス・アンダーソン
  • みたいムービー 124
  • みたログ 1,324

3.48 / 評価:317件

解説

 ロサンゼルスのサン・フェルナンド・バレー。バリー・イーガンは、相棒のランスと共に倉庫街でトイレの詰まりを取るための吸盤棒をホテル向けに販売している。突然キレたり泣き出したりと、精神に問題を抱える彼の最近の関心事は、食品会社のマイレージ特典を利用して無料で飛行機に乗ること。そんなバリーはある朝早くから出社すると、隣の修理屋へ車を預けにきたという女性リナと出会う。実は彼女はバリーの姉の同僚で、バリーの写真を見て一目惚れしてしまい、車の修理を口実に様子を見に来たのだった。やがて2人の仲は親密になっていくのだが…。

allcinema ONLINE (外部リンク)

映画レポート

「パンチドランク・ラブ」─映像はもちろんサウンドまで一人称なのだ

今年は実験的な手法を堂々と展開した作品にかなり秀作が目立つ。でも本作は真に新しい映像空間を開拓したという意味で、一頭地を抜いているといえるんじゃないか?

なにしろこれは実質的に一人称映画。すべての物事が、主人公アダム・サンドラーの混乱した心象と同化すべく描かれているのだ。スタイルを自在に切り替え、増幅された知覚刺激とシンクロしていくドライブ感あるキャメラ。これにプリズムで拡散されたような画面を横切る光線と、ジェレミー・ブレイクの抽象的なアートワークが夢幻的な効果を加えてみせる。そして特筆すべきはPTA組常連ジョン・ブライオンのサウンド・デザイン。「そのシーンで聞こえる音」よりむしろ「主人公が連想する音」を中心にサンプリングされためくるめく音のコラージュは、映画史上未曾有に精緻なものといっていい。

しかし、である。大好きなサンドラーのためにPTAが“当て書き”したというだけあり、いままで数々のコメディ映画で彼が繰り返してきたキャラクター(マザコン、やや自閉的、キレると大破壊、スケベだが女性が苦手etc.)をきちんと踏襲してるのが嬉しいじゃないか! しかも彼の最大の魅力である、柔らかで甘い雰囲気にも満ちている。「ウェディング・シンガー」のファンもこれならOKかもね。(ミルクマン斉藤)

恵比寿ガーデンシネマにて公開中

[eiga.com/7月29日]

映画.com(外部リンク)

2003年7月29日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ