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青の炎 (2003)

監督
蜷川幸雄
  • みたいムービー 338
  • みたログ 2,635

4.00 / 評価:1,214件

頭悪すぎ

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2018年5月24日 0時57分
  • 閲覧数 3323
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 「17歳の完全犯罪」って、こ、これが完全犯罪(笑)?
 不審死をとげた男に普段から憎しみをあらわにしていたやつが、死亡時刻前後だけに限って姿をくらましていたら、どんな馬鹿な警察官だってそいつを疑うのは当たり前でしょ。

 ああ、まあ、17歳程度の頭で完全犯罪を計画したって、所詮この程度のことにしかならんよ、という、高校生の馬鹿さ加減を描くのが目的なら、一定の成功はしてますがね。
 だけど、そんな映画作って何の意味があるんだろ? 少年犯罪を減らしたいの?
 私みたいな「あまのじゃく」は、「バッカだなあ、私だったらこうするのに」と、逆にもっと見つからない方法を考えるという、およそ犯罪を減らすのとは正反対の反応をしちゃいましたけど。

 これに限らず、すべてに関して、この映画の秀一は考えが足りなすぎます。
 ちょっと目を向ければ誰にでも見える浜辺にロードレーサーや凶器を隠したり。
 犯行前後にロードレーサーで疾走している時に、誰かに見られてないかにまったく気を配っていなかったり。
 妹が勝手に入ってくることがよくある自室で、ナイフを眺めていたり。
 そもそも曽根を「殺す」ことしか考えてないのも、秀一の視野の狭いところですよね。なんでもっと四方八方から曽根の情報を集めて、彼を「出て行かせる」(出て生きたくさせる)方法をまず考えないの? そしたら、曽根が癌で余命長くないことも、わかったでしょうに。
 等々。等々。他にも無数にあります。犯罪のやり方が下手すぎる、なんていうことを書くのは不謹慎なので、もうやめときますけど。

 要するにこの映画、最初っから最後まで、秀一の視野の狭さと頭の回転の悪さばかりが描かれているようにしか見えませんでした。
 キャッチコピーは「こんなにも切ない殺人者がかつていただろうか」だったそうですが、私には、「こんなにも頭の悪い完全犯罪計画者がかつていただろうか」という映画にしか見えない。

 そしてとどのつまりは、あの結末ですね。あれが秀一への涙を誘うと、この映画作った人たちが信じてるとしたら、とんでもない考え違いです。
 ただ自分が苦しみから解放されたいだけで、家族や紀子など、秀一のことを本当に大切に思ってくれてる人たちが、これによってどうなるか、まったく考えてない自己中心的行動。こんなのは、自分の罪を本当に悔いている人の行動じゃありません。

 蜷川幸雄のビッグネームに幻惑されぬよう、映画の内容そのものをちゃんと直視する必要があります。

 ただ、ガールフレンドの紀子(松浦亜弥さん)と、妹の遥香(鈴木杏さん)は、ちゃんと共感できるように描かれていました。犯罪者をボーイフレンドや兄に持つって、どんな気持ちがするだろう、と想像するには、いい機会でした。

詳細評価

物語
配役
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