ここから本文です

青い沼の女 (1986)

  • みたいムービー 0
  • みたログ 4

3.00 / 評価:1件

”火サス”です。

  • osugitosi さん
  • 2009年8月26日 20時17分
  • 閲覧数 549
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

これは映画ではありません。
日本テレビ「火曜サスペンス劇場」で放送されたヴィデオ撮り作品です。
監督は実相寺昭雄です。(作品トップに監督が抜けてるので、あえて書く・・・)
このDVDは、実相寺監督の中・短編集が収録されたファン向けの1本です。
そのDVDのメインがこの作品です。
(まぁ中で一番作品の時間が長いからメインなのでしょうが・・・)

売れない画家(田村亮)が、同期の親友で資産家の息子(中山仁)に頼まれ、
彼の屋敷に住み込みで、彼の父(原保美)の肖像画を描くことになる。
これがきっかけで中山仁は田村亮のパトロン的存在となり、
画家はずっとこの屋敷に住み込むことになる。
中山仁には水絵という奥さん(山本陽子)がいるが、
夫は海外出張などで屋敷を空けることが多く、
よくある話、水絵と画家は恋仲になってゆく・・・
どうしようもなくなる2人の関係、
ついに2人は屋敷の近くの沼に入り入水心中を図る。

しかし、こともあろうか男の方は助かってしまい
精神的なショックも受け、悩み続ける日々を送る。
妻を寝とられた側である中山仁の方は
これは事故だからと割り切り田村を責めない。

それから5年後、心の傷も癒え、体力も回復した田村のもとへ
中山から屋敷でのパーティの招待状が届く、
躊躇しながらも田村は彼の屋敷に再び訪れることとなる。
そこで彼は中山から新しい奥さんを紹介される。
雨子というが、死んだはずの水絵と瓜二つである。(当然、山本陽子二役)

ということで、あらかたストーリーを紹介しましたが、
ここからは、見てのお楽しみとしましょう。
一応、現代(制作年度の1980年代中期)のお話ではあるが、
原作が泉鏡花ということで、心中など古風な感がしないでもありません。

しかし、この作品、なんとオールセット!
もうひとつの主役であろう沼はもちろん、その周辺の林の落ち葉の舗道、
古時計が並ぶ屋敷の廊下など、すべてが凝りまくったセット!
ロケ映像一切なし!
このため、雰囲気が出てくるので、古風な感じがあっても
違和感なく溶け込むことができます。

しかし、あまりにも映像面で凝ったためか
状況設定がおろそかな点もあり、人物の心理の描き方が中途半端で
ぼやけてしまった感じがします。
ネタばれしない程度で一例を挙げますと・・
屋敷には執事(堀内正美!)がいますが、
彼と主人である中山仁との関係というか
お互いをどう思っている設定なのか
よくわからない、描かれていない。
事件の重要なポイントが、この執事にあるだけに、ちょっと説明不足に思えました。

他にも(想像はできるものの)きちんと描ききれてない部分
(とくに肝心の事件解明における状況が)がありますので、
残念ながら☆1つ減点といたします。

出演者としては田村亮は実相寺監督の映画常連で、それなり、
中山仁は他の作品(横溝ものなど)でも胡散臭い夫役があり、
これまた、それなり。
山本陽子は綺麗で、二役も無難にこなしてるが、
ヌードシーンは吹替えで、年齢的にもちょうど限界点かなという印象。
で、堀内正美ですが、この作品自体の彼はそうでもないが、
DVDに同時収録されてる短編を観ると
実相寺監督は堀内正美を、かつての盟友、
岸田森の位置に立たせようとしたのではないか。
そんな気がしました。

で、80年代の「火サス」にはこんな凝った作品もあったんですね。
たしか大林宣彦監督の化け猫ものもありましたね。
石井輝夫監督の「悪魔をみた家族」という、怖くて、展開もすさまじい
今なら放送、制作されそうもない作品もありました。
(これ火サスでなく木曜ゴールデンドラマ枠だったかな・・)

とにかく最近のテレビの2時間ドラマ(とくにサスペンス)は
みる気が起こるものは少ないです。
もっと凝った作品を観てみたいものです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ファンタジー
  • ロマンチック
  • 不思議
  • 不気味
  • 切ない
  • セクシー
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ