ベネズエラってラテン系移民が多いのかな?
- bakeneko さん
- 2020年12月1日 15時18分
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カトリーヌ・ドヌーヴ&イブ・モンタン主演の孤島ラブコメで、巴里から流れてきた元気いっぱいのカトリーヌ・ドヌーヴが隠遁者イブ・モンタンを振り回す展開となっています。
南米ベネズエラの首都、カラカス。パリからナイトクラブを流れてきたネリー(カトリーヌ・ドヌーヴ)は当地のイタリア移民の子息:ビットリオの御眼鏡に適って結婚することになるが、DV気味で嫉妬深いビットリオに嫌かがさしたネリーは結婚式前夜に逃げ出してしまう。嘗て勤めていたナイトクラブの支配人アレックスに助けを求めるが拒否されたネリーは、アレックスの宝物のロートレックの絵を盗んで、同じホテルに泊まっていたマルタン(イブ・モンタン)の元に転がり込む。飛行会社の友人に頼み込んでフランスにネリーを送り出したマルタンが船を操って絶海の孤島である住処に帰ってみると何と其処にはパリに発ったはずのネリーが…というお話で、以降マイペースで我儘なネリーにマルタンが振り回されるうちに…という陽性ラブコメが展開します。
天真爛漫というか我儘放題のドヌーブの破壊的行動が爽快で、振り回される男たちの災難も笑いを誘うコメデイですが、これは同じくトラブルメイカ―の女に執り憑かれた男の恋をシリアス&文芸調に映し出した「暗くなるまでこの恋を」(1969年)の明朗版とも取ることが出来ますし、男女が孤島生活をしていくうちに関係が変わってゆく―「男性と女性」(1919年)や「流されて…」(1974年)も連想させます。
ベネズエラ北方の海の美しさと孤島の大自然は本当の現地ロケの情景で、その中を走り回るドヌーブの天衣無縫さは天人の様です。ラブコメだけではなく、マルタン(イブ・モンタン)の境遇の秘密には夫婦&文明批判的な意味も込められている捻ったお話となっていますが、基本はボーイミーツガールですので、ミシェル・ルグランの名曲に乗って青い海と砂浜を走り回る野生生活に目の保養をしましょう!
ねたばれ?
1、イグアナってそんなに悪さをするのかなあ?
2、ドヌーブは横泳ぎが上手です♡
おまけ―(脚本のジャン=ルー・ダバディが御子息に語った本作のエピソード)
1、本作の主演は、最初はアラン・ドロンに持ち掛けたが、“僕は猿じゃないから木には登らない!”と断られ、次にジャン・ポール・ベルモンドにキャスティングしようとしたら、“僕の彼女(ラウラ・アントネッリ)をヒロインにしなきゃ嫌だ!”と難癖をつけられ、漸くモンタンに落ち着いたのだが、当時2人よりもスターとして各上だったモンタンはロケ地で自分が第三候補だったことを知って大むくれ、我儘を言い始めてスタッフを困らせたそうです(しかし、監督はイラつく主人公の自然な演技が引き出せたとして出来栄えには満足だったそうです)。
2、ドヌーブは本作を撮るまで自分はコメデイに向いていないと思っていたそうで、“コメデイはリズムが大切”との助言に沿って演技をこなして成功したそうです(ドヌーブは台詞が早口気味なのでそこを上手にコメデイに生かしています)。
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