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藍色夏恋 (2002)

BLUE GATE CROSSING/藍色大門

監督
イー・ツーイェン
  • みたいムービー 73
  • みたログ 328

4.29 / 評価:116件

藍色の正門とは

  • jte***** さん
  • 2020年2月16日 13時35分
  • 閲覧数 655
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

まさかの青春映画で主人公が映画を通して1回も青春しないなんてことある!?
 日本語版タイトルが藍色夏恋なのに、主人公が恋せずに終わるなんてことある!?
 もしも主人公が豊かな環境の中で育ったチャン・シーハオならば、現在の一般高校生にも、それを経験した私にも理解・感情移入しやすい良くある青春映画だったんでしょう。ただ、男女教室が別の頃に母子家庭で育った(男性という存在が身近になかった)少し変わった高校生が主人公だっただけに、理解・感情移入には苦労しました。でもそれが良かった!
 
 この映画の最後のシーンに出てくる青色の正門は(タイトルとほぼ同一なのですが)誰もが人生で経験する門・青春なわけですが、主人公のモンは最後になってやっとそれを未来に感じることになります。「チャンシーハオが青色の正門の前で笑って待っている」といった感じのシーンですね。(モンが男性を好きになる兆しが見え、チャンと将来繋がるかもということで最後にホッコリしました。)だから映画中ずっとモンは青春から遠い、まだ友愛しかしらない、恋愛とは?異性を好きになるとは?の地点にいます。そこに青色の正門なうの親友とチャンがごりごりアクションを仕掛けてくるため、モンは友愛と恋愛が区別できなくなり苦しみ、大好きな親友を失って、青色の正門へと近づいていきます。
 純粋でまだ世間知らずなだけにモンに振り回されてしまうチャン、モンは自分に振り向いて欲しいのにチャンのことばかり考えているユエチェン(モンは妄想にすら出てこない)、友に振り回され周りを振り回す自分の気持ちを閉じ込めがちなモン。この3人の個性がうまい具合に折り重なって、とても素朴で爽やかな映像の中に描かれるなんとも甘酸っぱい青春なんでしょうか。
 キスをせがまれたから、手を繋いできたから、チャンにとっては自分のことが好きと勘違いできる十分な根拠が、モンにとっては「男は女が好き」という理屈の理解のための手段、追いかけてくる先生を撒くための手段、でしかないのが何とも悲しいことやら。ましてやただの実験台にさせられた先生辛い…
 
 とにかく、多くの複雑な心情の行き来が出演者のナチュラルな演技や表情、セリフやシーンに散りばめられる手がかりに絶妙に映し出されていてとても満足の映画でした!
 
 藍色大門がそのまま青色の正門を表しているのなら、チャンやユエチェンの青春と、モンの青春に行き着く経緯が描かれているためそれはそれで納得です。ただ、やはりグイルンメイ好きの私にとってモンにどうしても焦点をおきたい!もし監督の中で藍色の青色を生み出すものとしてのニュアンスを込めていたとしたら、「藍色大門」は「青色の正門」のさらに前段階にある門。主人公モンの友愛と恋愛の区別に悩んだり、異性を好きになるきっかけを得たりする「藍色の正門」を描いた映画なのではないかと思いたい自分がいます。
 
 私は映画2回と特典映像を見てやっと味わえたので、まだ見てない、1回だけといった方々はぜひ何度も見返してみてください!

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