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ファム・ファタール (2002)

FEMME FATALE

監督
ブライアン・デ・パルマ
  • みたいムービー 114
  • みたログ 972

3.59 / 評価:218件

解説

 カンヌ国際映画祭のメイン会場、ル・パレ。各国のスターが入場する華やかな雰囲気の中、水面下で不穏な動きをみせる連中がいた。彼らの狙いは、ゲストのひとり、ヴェロニカが身にまとっているダイヤで埋め尽くされた1000万ドルのビスチェ。さっそく一味のひとり、ロールがヴェロニカに近づくと、見事な連携で宝石強奪を成功させる。だが、宝石を手にしたロールは仲間を裏切り単身アメリカへ逃走する。7年後、別人となり新しい人生を歩んでいた彼女は、アメリカ大使夫人としてパリに舞い戻ることになるのだったが…。

allcinema ONLINE (外部リンク)

映画レポート

「ファム・ファタール」─2度見てこそ真価を発揮する大胆不敵なノワール

あれ?デ・パルマにしてはおとなしくないか。確かに、いかにも彼風の悪女ものだし、そっくりの女も登場し、偶然撮った写真が人生を狂わす等デ・パルマ的ではある。しかし、得意の長回しもなく、スプリットスクリーンも写真のコラージュが代弁しているくらい。めくるめく、という表現がふさわしいデ・パルマ・タッチは影をひそめている。

ところが、最後を迎えて映画は思わぬ方向へと向かい、彼の意図したことがやっと見えてきた。いや、ちがう、本当に見えてきたのは2度目から。デ・パルマは2度見てからこそ真価を発揮する、大胆不敵なノワール・ムービーを作ってしまったのだ。

だから、もしこの映画を楽しみたいのなら2度見ることをお勧めする。いたるところに伏線がはられ、いたるところにヒントがちりばめられているから。このパズルが自分のなかで完成するのは2度目以降なのだ。そして、そのパズルが完成したとき、こう思う。そうか、今度のデ・パルマは映画全部にトリックを仕掛けたんだ、と。

今回のトリックは映画だからこそ出来るもの。小説や舞台では絶対に不可能だ。映画を愛し、映画を知り尽くした、やはりデ・パルマらしい作品だったのだ。(渡辺麻紀)

日比谷映画ほか全国東宝洋画系にて公開中

[eiga.com/8月26日]

映画.com(外部リンク)

2003年8月26日 更新

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