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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
2月14日公開

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

THE LORD OF THE RINGS: THE RETURN OF THE KING

2032月14日公開

あいうえお

5.0

ネタバレ何度でも観たい映画

とってもよかったです。 今回で観るのは三回目になりますが、観る度に感想が違って面白いです。 サムの凄いところは、あの真っ直ぐさですよね。エピソード1でガラドリエルに見つめられた時に、目を伏せるボロミアとは対照的に、静かに見つめ返すサムのシーン。彼の真っ直ぐさを象徴しているなあと思います。フロドを信じ支え続けるサムの姿に、何度心を打たれたことか…。一時的に指輪を手にしても元気に動き回っていたし、もはやサムの精神力があれば指輪を難なく火山まで持って行けたのでは?とすら思えてきます…。 でも、シャイア村から旅立つ時に、ここから先は行ったことがない、と踏みとどまるサムに、おいでと行って手を引くのはフロドなんですよね。フロドにあるのは勇気と賢さだと思います。 フロドを見ていると切ないような、物哀しいような気持ちになります…。賢いが故に物分かりが良すぎるというか、自分の犠牲を省みないところがあるような気がして。エピソード1の会議のシーンで、指輪を巡ってみんなが揉め始めた時に、僕が運びます、とフロドが言うシーンがありますが、あの時のガンダルフの表情がとても印象的です。フロドの勇気を讃える顔でも、意表を突かれて驚いたような顔でもないんですよね。あぁ、言って欲しくなかった…っていう顔なんです。もう指輪はフロドの手を離れたのに、それでもこの子は自分が重荷を背負う選択をしてしまうのか…っていう顔です。 だってこの旅ってフロドにとっては失う物しかないんですよね。サムのように旅を通して成長できたわけでもないし、元々メリーやピピンのように好奇心旺盛で自分から首を突っ込むタイプでもないですし。世界が平和になっても、ただ1人だけ心にも身体にも癒えない傷を負って、あんなに戻りたかった村での生活にももう戻れない。それでも、最後にエルフの船に乗る時に、残されるみんなに笑顔を向けるフロドを見て、涙が出ました。なんて強くて優しくて賢い子なんだろうって。 物語が進むにつれて指輪に心を蝕まれて、この王の帰還ではほぼ見せ場もなくサムの凄さが際立っていますが、やはりフロドの選択の数々があってあの結果になったのは変わりないと思います。初めてこの作品を見た時、私は小学生だったんですが、小学生の時は不思議とサム凄い!とはならなかったんですよね。アラゴルン凄い!レゴラスかっこいい!フロドよく頑張った!とはなっても、サムを特別だなんて全然思わなかったんです。それはあの時の私が、サムと同じように、重荷を背負うフロドを純粋に応援してたからなのかなと思います。サムの真っ直ぐさは、映画のキャラクターとしては出来過ぎだと思うくらい理想的ですよね。サムは、あの物語を見てフロドに負けないで!と思い続けてた子供の頃の私たちの姿なんじゃないでしょうか。 そして、物語を締め括るフロドからサムへのメッセージ。 My dear Sam, you cannot always be torn in two. You will have to be one and whole for many years. You have so much to enjoy and to be and to do. Your part in the story will go on. これは、子供の頃にこの映画に出会い、そして大人になってその意味が分かるようになった、私たちに向けたメッセージだと思います。 子供の頃になんとなく心に残った映画のよさが、大人になって分かる、本当にサムの台詞の通りですね。 この先もっともっと歳をとっても、何度でも見たい大好きな映画です。

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