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デス・フロント (2002)

DEATHWATCH

監督
マイケル・J・バセット
  • みたいムービー 3
  • みたログ 75

3.00 / 評価:20件

戦場にて待ち受けるもの

  • wataridori_hello さん
  • 2014年7月25日 16時35分
  • 閲覧数 1223
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦場+ホラーの組み合わせ、好きです。F・P・ウィルスンの「ザ・キープ」(映画は未見)もよかったですが、この作品もその組み合わせの妙が感じられました。
いわゆるホラー映画的な怖い映像はほぼないですし、ラストのあたりは日本人にはわかりにくい恐怖かなと思いますが、好きな人は好きなはず。

少しネタバレしますが、ラスト、私は「ああ、こいつが!」と快哉を叫んでしまいました。ずっと悪の正体がどんな化け物なのか知りたくてジリジリしていましたが、意外だったのと同時にとても素晴らしい落としどころでした。しかも、そこまでの印象では完全無差別だと思っていたのに、意外にも話が通じる存在でもあったという。
ただでさえ人間性をぎりぎりで保っている兵士たちを試すかのように、こうして悪魔的な何かが待ち受けているというシチュエーション、たまりませんね。これをわかった上で、また最初から見直してみたいです。
あとは、主人公が皆の中にいる自分と見つめ合うシーン。あれも、いろいろ意味を考えたくなる、不思議な寒さのあるよいシーンですね。

ただ、作品全体としては、描き方がうまくないかも。主演のジェイミー・ベルはじめ、俳優さんは個性的な人も何名かいるし、その演技もけっこういいのだけれど、全体的には大ざっぱな印象。兵士たちがある者はおかしくなり、ある者はその犠牲になっていくんですが、その他大勢的というか覚えられた登場人物が少なくて、全体的に淡々と見てしまいました。誰かがおかしくなりはじめるシーンも平坦に流されてしまい、特に恐怖が際立つようには映されておらず、意識してみていないと、それらの積み重ねに恐怖を感じづらいかもしれません。
(余談ですが、戦場モノって本当に登場人物を覚えづらいですよね。皆似た髪形で同じ服で隊員数が多いという…。思うに、いつも決まったペアで動かしてしまうようにすれば、一人ずつバラバラに映されるより識別が楽になりそうな気がします。)

私がこの映画で、一番まっとうなホラー映画的な意味で怖かったのは、ねずみのシーンでした。「悪」には関係のない、単なる自然の姿ってやつですけど。あれは自分で想像したらなかなか凄まじくてブルッと来ます。

主演のジェイミー・ベル、私は彼のファンなので、彼が「リトル・ダンサー」という成功作の次の二作目に、こういった人を選ぶ(?)面白いテーマを選んだ意欲というのが好ましく思えました。この役柄の「らしさ」というのもよく伝わってきたし、安心して見ていられました。
でも、やっぱり映画内容が地味かな~。その俳優の演技で一気に映画の印象が強まるような、幅広い感情表現の妙で成り立つ脚本と演出のいい映画に出てほしいものです。商業ベースより監督の才能にかけて出演作選ぶ人は好きですし、今着々とキャリアを固めている(と思う)のでいいんですが、もう一度彼の主演映画が売れる日も楽しみに待ちかねています。

補足:DVDの特典にジェイミー・ベルのインタビューが2種入っていて、うち一つが来日時のものです。日本の鑑賞者へ向けてということで、しっかりと内容のあるメッセージを、それなりに長くカメラ目線で語ってくれています。ジェイミー・ベルのファンなら見て損はありません。

詳細評価

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