オードリーも憧れたマリー役
- gar***** さん
- 2008年1月18日 11時11分
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1889年に当時のオーストリア皇太子ルドルフが、身分の低い貴族の娘マリー・ヴェッセラと心中とも自殺ともささやかれる不審な死を遂げたマイヤーリンク事件をもとに、シャルル・ボワイエとダニエル・ダリューの美男美女スターが演じるメロドラマ。
作品の性格としては、いかにも時代がかったメロドラマで結末がすぐわかってしまいますが、演じる俳優ありきの1930年代らしい作品です。
特に驚かされたのは、皇太子と心中するマリーを演じたダニエル・ダリュー。当時なんと19歳という若さでありながら、若い娘の楚々とした美しさだけでなく、貴婦人としての威厳や落ち着きさえも兼ね備えています。彼女は後にジェラール・フィリップの『赤と黒』や『輪舞』そして『たそがれの女心』で、上品で貞淑ながら情熱と妖艶さを秘めた貴婦人を演じていきますが、若き日のこの作品にもこの後の姿が少しだけではありますが見えます。
なおダリューが演じたマリーにあのオードリー・ヘプバーンも憧れ、リメイクされたら是非演じたいと願っていたようです。しかし、1960年代にリメイクされた時にこの役を演じたのはカトリーヌ・ドヌーヴでした。オードリーの願いは残念ながら実現しませんでした…
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