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欲望の翼

欲望の翼

阿飛正傅/DAYS OF BEING WILD

97

yuk********

5.0

ネタバレそれでも地球は回っている…

その後のレスリーを思うと 最も胸が疼く作品 本当に魅力的な役者さんでした この作品 とにかく魅力的で豪華な役者陣なのですが レスリーの輝きはその中でも際立っている   いつも魅力的ではありますが 監督さんがここまで引き出した 演技を超えた魅力でしょうか もちろん監督さんの大大大ファンです DPさんとのコンビも史上最強のお気に入り この作品も特別な思い入れがあり 思い出すだけで なんだか切なくなる作品です 気になる方はぜひ 映像や音楽全て見て感じてください 映像 音 脚本 最もシンプルに凝縮されているかもしれない 鳥は最初から死んでいた… こんなに悲しく生きるヨディ(レスリー)を軸に展開されるストーリー 全編が雨にうたれて 濃厚な霧に包まれて 薄暗い路地裏のような そんな湿った空気 雰囲気の靄の向こうから 間違いなく特別な光を発している 素敵なセリフも彼ならば…との説得力 特に 肝心なことは忘れない と あのダンス やられましたー 若さ つたなさ 不器用さ ときめき 喜び 幸せな瞬間 確かに在ったはずなのに 本当にそこに在ったのか 誰もが苦しみ もがき 負けずに立ち向かう   そこから逃避する そこから身を守るように扉を閉じる 様々 様々な想い 悩み 苦しみ 恋 愛 希望 苦しみの合間に見えるきらめき 役者さんたちが素晴らしい魅力を見せて 流れていく時間  私たちはその気持ちにひと時シンクロする それらをすべて呑み込み 何も知らないかのように 時は流れる ゆっくりと 揺れながら 確実に 電車が進んでいくように 流れていく ずっと昔からも これからも変わらないかのような あの森林の映像 最後の風景 最後の日も よい天気なのか 何事も起こらなかったかのような 何事もなかったかのように すべてが夢のよう ポツンと取り残されたような気持ちになる 一転して 突然現れるトニーレオン これが…視線くぎ付けで 勿体なくて瞬きもできないくらい(笑)魅力的 いままでの物語全てをきっちり受け止めてエンディングにもっていくその存在感 惚れ直すしかないです  いったい 何回惚れ直せばよいのか この少し後の作品 ブエノスアイレスは奇跡の共演ですね 2人が同時代に確かに存在し 生まれた作品 その奇跡を堪能できます 久々にこのDVDを持ち出して 最後のトニーレオンの姿に見とれながら それでも地球は回り続ける… そこで起こっていることなど 気にもかけず なにも知らぬかのように 暗闇の中に明かりが灯る また 新しい誰かが動き出す とびきり魅力的な誰かが 心躍るなにかを探しに それでも地球は回り続ける… 感想を書きながらふと 思い出す  初めて見た香港の夜景とその衝撃 最初はその夜景の光と美しさに ただただ圧倒されましたが 光の洪水のように見える 気が遠くなる数多の窓からの光 その光ひとつひとつ そこに人がいて生活がある そして光の外 手前の暗闇の中にも 人 感動してちょっと切なくなった 返還前のあの時期だから感じたのか あまりの貧富の差の大きさに驚いた後だったからか 東京の夜景とはちょっと違ったエネルギーというか… (ちょっと昔の香港が懐かしく脱線しましたが…)   ヨディの実母 窓から切なそうに ヨディの背中を見つめていましたよね その愛が 少しでも伝わっていたのなら 親だって だだの一人の人間 完璧じゃない それが伝わっていたなら 彼はどれほど救われたでしょうかね… あの後ろ姿 切ないです

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