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寄席の脚光 (1950)

LUCI DEL VARIETA/VARIETY LIGHTS/LES FEUX DU MUSIC-HALL/LIGHTS OF VARIETY

監督
アルベルト・ラトゥアーダ
フェデリコ・フェリーニ
  • みたいムービー 3
  • みたログ 8

4.00 / 評価:8件

フェリーニの映画の旅の始まり始まり~

  • bakeneko さん
  • 2016年11月15日 21時49分
  • 閲覧数 169
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

フェデリコ・フェリーニの監督デビュー作で、アルベルト・ラットゥアーダとの共同脚本&監督作なので、本人は自作としては“1/2”とカウントしています(映画「8 1/2」の1/2の部分ですな)。
脚本に後のフェリーニ作品群を支えて行く―トゥリオ・ピネッリとエンニオ・フライアーノが既に参加していて、処女作にして完全なフェリーニ映画のテーマと息使いを感じさせる見事な出来映えになっています。

旅芸人の一座に野心的な娘が飛び込んできて、婚約者が有りながら彼女に一目惚れした座長はあれこれと世話を焼き、彼女のメジャーデビューに骨を折るが、若い娘のほうは彼の想いを十二分に知っていながら、チャンスを捉えて去って行く…というお話は、後の「カビリアの夜」のヒロインを始めとしたキャラクターが見せる報われない一方通行の想いの敗北&失敗のペーソスの原型となっています。
そして、フェリーニの映画のモチーフである―
可愛らしい子供
売れない旅芸人
トランペット奏者
サーカス的曲芸と見世物
レビューガールとダンス
動物(犬&シャムネコ)
肉感的な女性:ジーナ・マセッティ
清純な女性:ジュリエッタ・マシーナ♡

金持ちの邸宅
旅&汽車
…などが既に用いられていると同時に、
夢と幻想のパノラマvs現実の怜悧さもしっかりと描き出されていて、
「イヴの総て」の様に他人を踏み台にして伸し上がって行くかに見えた若い娘がまだまだスターには程遠い一方で、
利用され尽くしたあげく恋の夢破れた主人公が仲間の下に帰って結構愉しそうに旅を続けている(そして懲りずに別の娘に粉掛けている)ことに人間のバイタリテイと運命の不可視性を語っています(この踏まれてもめげない“落ち”も「カビリアの夜」の前身的ですね)。

「白い酋長」、「道」、「ジンジャーとフレッド」などに分化してゆく“バックステージもの”で、見世物ステージの目くるめくパノラマにフェリーニ映画の醍醐味を味わいつつ、フェリーニのその後を良く知るファンは、“献身的な婚約者(=ジュリエッタ・マシーナ)が居ながら新人にうつつを抜かす主人公に、後に「甘い生活」でアニタ・エクバーグに夢中になったフェリーに自身を観る映画でもあります。

ねたばれ?
1、もう一人の新人監督:アルベルト・ラットゥアーダは若いヒロインを瑞々しく撮る名匠となり、ジャクリーヌ・ササールの代表作「芽生え」やナスターシャ・キンスキーの肢体が眩しい「今のままでいて」などを創っています(本作ではカルラ・デル・ポッジョの魅力を引き出しています)。
2、音楽を担当したのは監督のアルベルト・ラットゥアーダの父親で、戦前からオペラや映画音楽の作曲家として知られていたフェリーチェ・ラットゥアーダで、「女の都」のルイス・バカロフの曲調に似た音楽を付けています。
3、主演の座長を演じたペッピーノ・デ・フィリッポは「ボッカチオ'70 第2話 アントニオ博士の誘惑」で、再びアニタ・エクバーグの幻影に憑かれる主人公を怪演しています(―懲りないやっちゃ!)

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