枯葉 ~夜の門~
作品レビュー(2件)
- 一人旅
5.0点
マルセル・カルネ監督作。 『北ホテル』(38)、『嘆きのテレーズ』(52)のフランスの名匠:マルセル・カルネが名作『天井桟敷の人々』(45)の翌年に撮った人間ドラマの佳作です。 パリ解放後の1945年2月を舞台に複数の男女の愛憎劇を描いた作品で、戦時中におけるナチ協力者の男の存在が登場人物たちの運命に暗い影を落としていきます。 イヴ・モンタン演じる主人公と夫との離婚を検討している人妻のヒロインとの邂逅と惹かれ合いを軸に、英雄として帰還しながらも実は敵に味方を売っていたナチ協力者=売国奴の青年や、離婚話を切り出したヒロインに憎悪を膨らませる夫、妻子とアパートで質素に暮らしている主人公の戦友、狂言回し的なハーモニカ吹きの男…と、フランス・パリの裏町に生きる人々の群像ドラマを大戦末期の混沌とした世相を背景に映し出しています。 監督マルセル・カルネ&脚本ジャック・プレヴェールの黄金コンビにより、戦争に翻弄された男女の愛を儚く描き上げた人間ドラマで、20世紀前半~半ばのフランス映画音楽を支えたユダヤ人作曲家:ジョゼフ・コズマによる楽曲(プレヴェールが歌詞をつけた主題曲「枯葉」は必聴)も聴き所ですし、撮影が行われた終戦直後1946年のパリの都市風景も貴重な記録映像となっています。
- fbx********
3.0点
何とも緩やかな映画です。 カルネがそれほど力まずに作った好作。 小手先感はあっても、楽しめる上に、肩のこらない作りになっていて とってもいい。 名作と言っていい。 誰も知らないけれど。
スタッフ・キャスト
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