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4番目の男 (1979)

THE FOURTH MAN/DE VIERDE MAN

監督
ポール・ヴァーホーヴェン
  • みたいムービー 6
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3.31 / 評価:16件

予想以上に宗教的だが...

  • 一人旅 さん
  • 2016年5月2日 16時15分
  • 閲覧数 398
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ポール・ヴァーホーヴェン監督作。

講演先でクリスティンという名の女と出会った作家のジェラルドが、現実と非現実の世界を彷徨う姿を描いたサスペンス。

ヴァーホーヴェン監督のオランダ時代最後の作品で、他作品以上に作家性を全面に打ち出した内容になっている。意味深なシーンがいくつも見受けられるのが特徴だが、デヴィッド・リンチのように数があまりにも多いため一つ一つの暗示が少々軽く感じられてしまうのが残念。屠殺された3匹の動物が吊り下げられていたり、列車内に飾られた絵画が赤い液体に染められたりと不可思議な映像の連続で、それに加えてキリスト像とそれを襲う蜘蛛、聖母のような女性の出現など予想以上に宗教的な演出が目立っている。また、伏線を多用していて、前半に出てきた意味深なシーンが後半の別のシーンに繋がっていくあたりは、ヴァーホーヴェン監督の演出力を再確認できる。

物語の主軸は、謎めいた女・クリスティンと関係を深めていく中で、クリスティンと夫婦関係にあった3人の男が次々と事故死していった事実を知ったジェラルドが、“第4の犠牲者”になることを恐れるあまり半ば妄想的な精神世界へと歩みを進める姿と、その先に待ち受ける意外な真実が描かれる。サスペンス映画のテーマに良くある“魔性の女”による連続殺人事件の解明、といった正統派のサスペンスではなく、前述したように宗教的で非現実的要素が途中から物語に絡んでくるため、どちらかと言うと取っつきにくい。ただ、結末はある程度納得できるものになっている。

また、ヴァーホーヴェンの代名詞とも言えるグロテスク&エロスの描写も既に本領発揮されている。『トータル・リコール』のシュワルツェネッガー以上に人間の目玉が飛び出すし、ジェラルドと情事を交わすクリスティンのシルエットは『氷の微笑』のシャロン・ストーンを彷彿させる。そうした意味では、ヴァーホーヴェンがアメリカで監督した映画の基礎となるスタイルをグロテスクとエロスの両面で確立した作品のように思える。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不思議
  • 不気味
  • 恐怖
  • セクシー
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