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リオ・コンチョス

リオ・コンチョス

RIO CONCHOS

108

一人旅

4.0

主役が完全に喰われています…

TSUTAYA発掘良品よりレンタル。 ゴードン・ダグラス監督作。 盗まれた大量の銃がアパッチ族の手に渡るのを阻止するため、3人の男たちとともに戦いの旅に出る北軍大尉ヘイブンの姿を描いた西部劇。 【保安官もしくは善玉ガンマンVS無法者もしくは悪玉牧場主】のような構図が単純な二項対立の典型的な西部劇ではなく、出自も経歴もバラバラの男たちの過去や思惑が交錯する複雑性を持った西部劇。主な登場人物は4人。盗まれた銃を捜し出す任務を負った北軍大尉ヘイブン、妻子を殺したアパッチ族に対する復讐の炎を燃やす元南軍少佐ラシター、ヘイブンの部下で黒人軍曹フランクリン、ラシターのアイデアで3人の旅に同行するメキシコ男ロドリゲス。 南北戦争終結直後のアメリカ南部~メキシコが舞台。軍から盗んだ大量のライフル銃をアパッチに売却しようと企む南軍大佐パーディーの陰謀を阻止するため奮闘するヘイブンら4人の男たちの戦いを描く。南北戦争の敗者:南軍の陰謀が絡む作劇で、白人・黒人・メキシコ人・原住民とさまざまな人種の男たち(+アパッチの女)の一筋縄ではいかない交流・対立・裏切りが繰り広げられる。盗まれた銃を捜すという共通の目的があったとしても、行動をともにする4人は軍人2名(ヘイブン&フランクリン)+犯罪者2名(ラシター&ロドリゲス)の即席チームなのでお互い疑心暗鬼。近づ離れずの微妙な距離を保ちながら、極秘裏に銃の取引が行われるというメキシコの町を目指して歩みを進める。紅一点として途中から4人の旅に巻き込まれる謎多きアパッチ女の意外な活躍や、アパッチに恨みを持つラシターの微妙な心情の揺れ動きなど見所が散りばめられている。 アクションも迫力満点。銃弾やナイフが飛び交う戦闘シーンもさることながら、クライマックスの奇策は火薬量最大で西部劇らしからぬ大規模な火柱がボンボン上がる圧巻の迫力。ジェリー・ゴールドスミスの音楽も場面を勢いづける。 ストーリー上の主役はスチュアート・ホイットマン演じるヘイブン大尉。ただ、4人の中では人一倍個性が弱く、存在感がまるでない。クライマックスでも安全な位置から仲間の死闘を見守るという無能っぷり。むしろ、アパッチへの復讐を誓うラシター少佐が最も魅力的かつ濃厚なキャラクターであり、リチャード・ブーンが本当の主演男優賞。大尉に忠実なフランクリン軍曹役は元アメフト選手のジム・ブラウン。ちなみに、本作はジム・ブラウンの俳優デビュー作でもある。

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