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美しき諍い女(いさかいめ)

美しき諍い女(いさかいめ)

THE BEAUTIFUL TROUBLEMAKER/LA BELLE NOISEUSE

237

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5.0

三方良しならぬ「三方緊張」のしんどい映画

これは視聴に並々ならぬ緊張感と忍耐力を要求される超級ロング映画。 監督はもちろん俳優陣、特にモデル役の女優もまた相当の緊張感を強いられたと推察される。 最初に見たのが20年近く前。当時の記憶は殆ど残っていないが「何か」が深く刻み込まれていた。今回ギャオ無料にそのタイトルを見つけオオッ・・という軽い感嘆が呼び覚まされ再視聴。 スタートしてタイムカウンターを見たら驚愕の4時間!! それも忘れていたわけだ笑 あらすじは創作意欲が枯渇しつつあった有名老画家が、画商が連れてきた若い女性に創作意欲を掻き立てられ、未完のまま放置していた「美しき諍い女」を画き始めるというもの。 それと並行して画家の絵の元モデルでもあった妻、新しいモデル女性の恋人男子、その妹、計算高い画商らが織りなす「愛と嫉妬の諍い」が繰り広げられる。 本筋の絵画製作場面は油絵経験者であれば本物の描画過程であることが理解でき、モデルへの厳しいポーズ要求などにこちらもつられて緊張感がみなぎってくる。 本作の大きな魅力の一つにモデル女性の可愛さ綺麗さに加え肉体美の見事さも挙げられる。変な例えだけど丸々太ったサバのような厚みが素晴らしく、これなら絵描きであれば誰であれ絵にしたくなるという説得力に満ちていた。(ヌードの件さえ忘れていたことに呆れ返る・・) しかし、せっかく完成した「美しき諍い女」は・・とネタバレはやめておきますが、そのもやもや感こそ「深く刻み込まれた何か」の一つだったわけだけれど、それが原作に準拠したものかどうかは分からないにしても、映画の演出的にはそれでよかったのかもしれないなと理解は可能。もし下手な絵を見せたら全てがおじゃんになってしまうので。 各登場人物たちの「愛と嫉妬の諍い」に関しては、それも見所なので見てのお楽しみとだけ述べておきます。 ロケ地南フランス(?)の素晴らしいとしか言えない雰囲気が映画全体を包摂していて、それが実は一番ポジティブな印象として心に残っていたのだと気付きましたよ。 今回は1.5倍速で見ましたが、お急ぎでなければ普通速でじっくり4j時間見てみるといいかもしれません。 4.6の五つ星

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