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龍拳

龍拳

龍拳/DRAGON FIST

90

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4.0

ジャッキー怒りの鉄拳

ジャッキー作品には珍しく、 と思われるシリアス路線の物語。 師匠を殺された主人公が敵討ちにと旅に出て ようやく相手にたどり着くも、 話はそう簡単でもないというところの 単純に割り切れない物語が本作の見所であり、 かつジャッキーの本気の怒り爆発が見られ、 こちらもなかなかお目にかかれない部分かと。 人は過ちを犯したことを許される日はくるのだろうか。 過ちにより心に傷を負ったものは、 その相手を許すことができるのだろうか? 作品のテーマが意外と、と言っては失礼かもしれませんが、 ジャッキー作品は面白可笑しくかっこよくみたいなノリが 楽しかったイメージなので 本作のようなマジなお話は正直驚きでもあり、 新鮮でもあり、でもこういうマジな話嫌いじゃないと 思う自分が居ます。 正直、シリアス路線の話や真面目なお話は大好きなので、 本作の勧善懲悪ではない物語はかなり楽しめました。 本作のジャッキーはかなりの使い手で敵なし状態なのですが、 それぞれの感情やら立場の相違などのからみで 彼の強さが発揮できないというところも作品の 面白い部分なのではと思うのです。 力だけでは図れない、人としてどうあるべきかという 拳法家というところの根幹が作品にはこめられているように思います。 日本で言うところの”道”(どう)に通じる部分でしょうかね。 剣道、柔道、道のつく競技に共通する精神的な部分での 成長というところが本作の伝えたい部分だったのではと思います。 そこまで考えなくとも単純にカンフーだけでも楽しめますが、 ここはやはり怒りのジャッキーの心情に想いを馳せて 彼の苦悩を理解し得たのなら作品がさらに面白くなることと思います。 ブルース・リー作品はほとんど観ていないのですが、 本作のジャッキーの感情表現といいどこかブルース・リーの 雰囲気を出しているなと感じましたが、 監督(ロー・ウェイ)がブルース・リーの作品も手がけた人なんですね。 ブルース・リーにも出来たことが、 ジャッキー・チェンにも出来たというところが 個人的には驚きでして、 いつもどこかで笑わせてくれるジャッキーとは 一味もふた味も違う姿に改めて好きになりました。 そういう意味で、この監督さんもすごいんだなと思いました。

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