コメディとメロドラマの真ん中あたり
- kin***** さん
- 2020年3月3日 12時21分
- 閲覧数 95
- 役立ち度 0
- 総合評価
池袋新文芸坐で「巴里祭」と。ルネ・クレール監督の2本立てです。
女が追手を逃れる美男子に惹かれ、女に惹かれるブ男は結局金目当てと知り、逃亡寸前で殺してしまう (決定的描写はありませんが)。という極めて分りやすい三角関係のメロドラマ。
しかしそこに至るまでは、なんで主人公はそこまで優しく逃亡犯を助けるのか不明な進行。自宅に匿うことを容認する“芸術家”は、偽造用のパスポートまで取ってやる。パリの下町はこの頃、人情の厚いところだったのでしょうが、現代から見ると、ここまでするか? というのが一般の庶民感情でしょう。逃亡犯も匿ってもらってる割には威張りすぎる。
その辺は、かなりデフォルメしたコメディーです。
それでもメインの三角関係は説得力があるし、モノクロの下町はエキゾチックな情緒にあふれ、登場人物は生き生きしています。
バイオレンス映画なんかが登場する前の、愛すべき小品です。
詳細評価
イメージワード
- 笑える
- ロマンチック
- 切ない
このレビューは役に立ちましたか?