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輪舞 (1950)

LA RONDE/ROUNDABOUT

監督
マックス・オフュルス
  • みたいムービー 10
  • みたログ 29

5.00 / 評価:3件

見せないことの美学

  • gar***** さん
  • 2008年5月21日 10時37分
  • 閲覧数 568
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

20世紀の初めから1914年までのいわゆる『世紀末』の時期のウィーンを舞台に、様々な階層の人々が織りなす恋愛模様を描いた作品。原作は、その当時ウィーンで活躍した劇作家アルトゥール・シュニッツラーが1900年に発表した同名の戯曲です。
シモ-ヌ・シニョレ演じる娼婦から始まり、娼婦の客となった兵士、その馴染みの小間使いに、小間使いの雇い主の若旦那、若旦那が惚れる美しい貴婦人とその夫の金持ち紳士、紳士が物にしようとたくらむ売り子の娘、売り子の娘が惚れこむ詩人、詩人と女優、女優と美男の伯爵、そして伯爵の最初に登場した娼婦というように、まさにロンドのごとく人々の恋愛模様が描かれます。
ジェラール・フィリップ演じる伯爵の色男ぶりに、ダニエル・ダリュー演じる貴婦人の持つ人妻の妖艶な美貌、シーモーヌ・シモンのおきゃんな小間使いというように、1950年代のフランス映画のスター達がそれぞれの魅力を生かした、配役は見事というほかありません。実に贅沢な映画です。
さらに忘れてはいけないのが、演出。シュニッツラーの原作を読んでみたのですが、1900年当時において、その過激さが非難されたきわどい会話やベットシーンがあるのですが、それを原作の味を消すことなく、上手に演出の中に取り入れる手法は素晴らしいです。特にそれを感じたのがダニエル・ダリュー演じる貴婦人と若旦那の逢引のシーンです。原作では、二人が逢引場所に到着してから、事に及ぶシーン、そして逢引後帰るシーンまでをかなり生々しく描いてます。しかし、この作品ではベットシーンを描かない代わりに、貴婦人の仕草やキスシーンで、情事のきわどい雰囲気を描いています。激しいシーンを見せないで、それを明確に表す…まさに見せないことの美学を追求した見事な演出です。

詳細評価

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