「キャリー」より洗練された怖さが光る作品
- hoshi595 さん
- 2011年4月9日 4時35分
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- 総合評価
サスペンスで映像美が印象に残る「サスペリア」とは
一味違うものの、やはり映像の美しさを語らずには
いられない作品。
古くは「キャリー」、最近では「ブラック・ダリア」
などを手掛けたブライアン・デ・パルマ監督の仕掛けた
”恐怖”はヒッチコック作品とも異質である。
主演は「トワイライトゾーン/超次元の体験」の第四話
で印象に残る演技を披露したジョン・リスゴー。表情
豊かな演技ながら決して大袈裟だけでなく繊細な面も
披露しているベテランでサスペンスには欠かせない。
物語は、平凡な主夫?が主人公と思いきや、だんだん
異常な世界へ導かれてゆく。
共演に、「ボイリング・ポイント」でウェズリー・
スナイプスと共演のロリータ・ダヴィドヴィッチや
ブライアン・デ・パルマ監督作品「スカーフェイス」
でもアル・パチーノと共演していたスティーヴン・
バウアーなど。
「キャリー」ではシシー・スペイセクの存在自体が
”恐怖”であり、ラストの不意打ちが特徴であったが、
本作品では、格調高い映像美とは反比例して、人間の
内に秘める”怖さ”が描かれている。
映像技術を駆使した演出は、過剰気味になると逆効果
だが流石にブライアン・デ・パルマ監督の腕は確かと
言える。
幻想世界を漂う様なムードに浸リすぎると、真実が
見えにくくなる点はあるが、ラストは含みを持たせすぎ
かもしれない。
それにしても、ジョン・リスゴーの実力をまざまざと
見せつけられた作品で、心理サスペンスの佳作である。
詳細評価
イメージワード
- 不思議
- 不気味
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