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レベッカ

レベッカ

REBECCA

130

shinnshinn

4.0

ネタバレ名刺代わりの最優秀作品賞、流石です。

風雲急を告げる1940年劇場公開のアルフレッド・ヒッチコック監督作品。渡米後の初監督作品で、正統派のサスペンスといって良いと思う。第13回のアカデミー最優秀作品賞に輝いています。賞レースにおいて、ジョン・フォードの「怒りの葡萄」(40)やチャップリンの「独裁者」(40)を抑えての受賞は少し意外なのですが、票が割れたのか?あまり、社会性のある作品を選ぶには、時節がら微妙な時期だったのか?。ハリウッドは昔から世界中の才能あるものに門戸を開いているのだが、なかなか日本人監督は招聘してもらえない。 題名のレベッカとは女性の名前で、旧約聖書ではうっとりさせる者、誘惑する者、束縛する者という意味があるらしい。 先週、観た「断崖」(41)のジョーン・フォンテーンはキャラクターが馬鹿みたいで、あまり感心出来ませんでしたが、意外にも本作の彼女はきれかったぁ~。完璧なウリザネ顔でおとがいのカタチが素晴らしい。先妻の怨念におびえる新妻を初々しく演じています。共演のローレンス・オリヴィエは相手役に当時、恋人だった「風と共に去りぬ」(39)のヴィヴィアン・リーを所望したらしいが、強烈なインパクトで超攻撃型ワガママ女(スカーレット・オハラ)を見事に演じきったヴィヴィアン・リーが、本作のような従順で、初々しい新妻をやっても、観客は同情しないと思う(笑)。大物プロデューサー・デヴィッド・O・セルズニックの判断力は常に冷静なのだ。 何と言っても本作の最大の功労者は、ダンヴァース夫人役のジュディス・アンダーソンだと思う。この役は日本の女優さんなら誰がやれるだろう・・・?沢村貞子、山田五十鈴、杉村春子、山岡久乃、草笛光子、室井滋・・・?素の顔が能面のように怖くないとダメだと思う。 富豪の当主マキシム役は昔ならファンファンこと岡田眞澄とか宝田明とかか。 主人公の<わたし>は若い頃の香川京子か八千草薫、若尾文子でも面白いかもしれない。テレビ版なら波瑠かガッキーか綾瀬はるかあたりか、宮崎あおいとか・・・。まあ、あんな豪邸が日本にあるという設定自体に無理があるかもしれない。 マキシムはレベッカを即断即決で嫁にして、大変な目に遭ったはずなのに、後妻さんに求婚するのが早すぎると思う。意外と学ばない男なのか・・・。細かいことは言いたくないが、メデタシメデタシじゃないでしょうが、マンダレーのお屋敷は全焼しちゃうし。殺人に関しても証言(回想シーン)が一方的過ぎてグレーな感じもします(マキシムは割とカッとし易い性格だ)。本来なら、マキシムの死体遺棄罪は確定なんだけどなぁ。

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