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4.0点
ネタバレ絞首刑台と花火
何とも奇妙な西部劇です。コミカルで、サディスティックで、生真面目で、おバカ。あのポール・ニューマンが主人公ロイ・ビーンを演じていますが、さすが風格はあります。風格はあるんですが、どうしようもなくアタマが悪い…というより不器用なんですね。全てに於いて。 最も印象的だったのは「バッドボブ」という名の荒くれガンマンがロイの町を襲撃するシークエンスです。バッドボブは白髪の怪人物で、煮えたぎるヤカンから直接に熱湯を呑むような軽く気の触れたようなお尋ね者なんですが、一方的にロイを挑発し決闘をするよう強要します。しかし、ロイは待ち構えるバッドボブを背後の納屋の窓から騙し討ちしてしまうんですね。ロイ、意外とクレバーな所もあるんです。 このときボブの胴体にボカッと風穴が開くというエキセントリックな効果が入りますが、私はこの風穴の中に「西部劇」の終焉を見ました。ラスト間際、夕陽に立つロイの姿が印象的です。
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