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ロープ (1948)

ROPE

監督
アルフレッド・ヒッチコック
  • みたいムービー 24
  • みたログ 618

3.42 / 評価:125件

カラー時代の意欲的実験

  • morecambeandwise さん
  • 2018年9月17日 23時38分
  • 閲覧数 237
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

事件が実話にもとづいていて、しかも同性愛をモチーフにしていた、というのは作品を見ただけではわからないのですが、制作陣からするとこれは裏テーマのようになっていたとのこと。もしかしたらその辺りも殺人の動機には関係あったのかもしれませんが。

仕立て全体が極めて演劇的。フィルムが1リール10分の時代に1カットで撮ろうというのですからどれだけチャレンジングなのか。途中でリールの乗り替わりだけ、カメラがだれかの背中をかすめて一瞬だけ画面が真っ黒に落ちるのですが、それを除けば、すべて1カットで撮影されているということです。演劇と同じ、リアルタイムにすべてが起きていって、日中から、日がとっぷり暮れる時間帯までの出来事、ということを象徴しています。

メイキングで見るとわかるのですが、カラー時代のカメラがとにかく巨大で、一連のシーンをカメラが動き回れるように、椅子やら壁やらを撮影中に動かしながら進行したようで、スタッフの苦労がしのばれます。普通なら1カットで演技をした役者が誉められるところ、技術的な到達点としてもすごいことなのだろうな、と思いました。

ストーリーは、犯人が最初に犯行をバラして、それがいかに露顕するかという倒叙型式。少しコロンボ風でもあります。少年たちの犯行の動機の一つとなったのがジェームズ・スチュワート演じる教授の教えだ、という微妙な影が、ずっとつきまとってあとに残る作品です。ラストの教授の説教が、ヒューマニズムを説く演説、というよりは、教育の失敗を嘆く絶望に聞こえるわけです。ニーチェの超人思想が都合よく使われる恐ろしさを感じます。

予告編に、実際の映画にはない、殺されるデイビッドのプロポーズシーンが使われているのもなかなか独特です。原題を見るとROPE!と「!」付きのようにも見えますが、あまりこだわってないんですかね。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • パニック
  • 恐怖
  • 知的
  • 切ない
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