ときよ!ぎゃんばれぃ!
- tra***** さん
- 2008年4月22日 20時35分
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「2018年、戦争代行のスポーツ、それはローラーボールとよばれた」
あはは、キャッチコピーもおぼえてら。実はこの作品、初めて自分のお小遣いで、一人で映画館に行って見た最初の映画なんですよね。私の映画人生のスタートがこれなんですよ。
6つの企業体により管理された社会。戦争も食糧不足も犯罪も失業なくなった満ち足りた世界。人々は副作用のない向精神薬を気軽に楽しんでいる。ただ、満ち足りた社会にあって人々が満足させることができないものがある。それは人の持つ闘争本能と破壊本能だ。人々はローラーボールと呼ばれるルール上殺人が認められたスポーツに熱狂することによりそれらの本能を満足させていた。
円形のトラックは未来のコロッセウム。ごついプロテクターと鋲の付いたグローブを身に付けた屈強な男達がローラースケートを履き、あるいはバイクにまたがりトラックの中を血みどろの肉弾戦を繰り広げながら疾走する。
この安定し満ち足りた社会を運営する企業体の重役達の不安材料はひとつだけだった。ジョナサン・E。人気チーム「ヒューストン」のキャプテンだ。為政者達は彼の異常な人気、カリスマ性を恐れる。民衆の心を虜にする一人のスーパーヒーローの出現は、安定した社会にとって邪魔な存在だった。重役達は彼に引退を勧めるが、ローラーボールの魅力に取り付かれたジョナサンは耳を貸さない。為政者達はゲームの中で彼を抹殺しようと謀略をめぐらす…。
子供の頃見たんで、迫力のあるゲームのシーンが妙に印象に残ってるんですがね、大人になってから見直してみると、意外とポリティカルな面で面白かったりする。私にとって近未来モノで一番はいまだにローラーボールですね。もっとも、インターネットも予測できない時代からみた近未来像ですから、今の人たちも楽しめるかは、保証はできませんけども。ただ、私は面白いと思いますし、お勧めしたいですね。重層なパイプオルガンの響きもいいです。
余談ですが、ヒューストンチームを苦戦させる東京チームの存在が妙にうれしかったりします。「風」と書かれた黄色い鉢巻まいて、激しいスポーツなのにメガネ書けてる。演じてるのはどうみても中国系アメリカ人で、一昔前の外人持つおとんちな日本人像丸出しなんですがね、試合前に相手チームに一礼するあたり芸が細かい。試合開始前のデモンストレーション。選手と日本人観客(?)が一丸となって正拳突きをしながら「ときよ!ぎゃんばれぃ!(東京がんばれ)」と連呼するのには苦笑しますがね。とことんヒューストンチームを苦戦させる東京チームに、私も思わず「ときよ!ぎゃんばれぃ!」と正拳突きだ(笑)。
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