あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(1件)
- 一人旅
4.0点
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。 ジョン・スタージェス監督作。 父を見殺しにした犯人に復讐を果たすべく行動する男の運命を描いた西部劇。 『OK牧場の決斗』(1957)『ガンヒルの決斗』(1959)『荒野の七人』(1960)等西部劇のみならず、『大脱走』(1963)『鷲は舞いおりた』(1976)といった戦争映画の名作を世に送り出した巨匠:ジョン・スタージェスが、探偵物やウエスタン物を数多く執筆したアメリカ人作家:フランク・グルーバーの原作を基に映画化した西部劇で、主演を名優:リチャード・ウィドマークが演じ、主人公と行動を共にするヒロインを『素晴らしき哉、人生!』(1946)で有名なドナ・リードが好演しています。 多額の金(ゴールド)を所持した旅行者の一群がアパッチ族に襲撃され、その際旅行者の中の一人が仲間を見殺しにして金を全て持ち去ってしまう。主人公の男:ジムは当時現場に自分の父親が居合わせていた事実を知ったことから、父親を見殺しにした犯人を捜すべく、道中出逢った同じく現場にいた夫の行方を捜す女性:キャリルと共に旅に出る。しかし、関係者への聞き込みを進める中で、仲間を見殺しにして金を持ち去った犯人がジムの父親あるいはキャリルの夫である可能性が高まっていった…というお話で、数多くの探偵小説を書いてきた原作者らしく、西部劇に犯人捜しミステリーが溶け込んだ作劇が異色の西部劇に仕上がっています。 ジョン・フォードの『駅馬車』(1939)へのオマージュ的シーンを除けば終盤までこれといったガンアクションはなく、あくまで男女二人の犯人捜しのプロセスと両者に芽生えゆく愛情を焦点にお話が進んでいく西部劇ですが、クライマックスで待ち受けるミステリーの醍醐味=“種明かし”とそこからの決着の着け方に、単純な勧善懲悪で割り切れない骨肉の関係性に対する深い洞察に感心させられます。
スタッフ・キャスト
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