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ロジャー・ラビット

ロジャー・ラビット

WHO FRAMED ROGER RABBIT

104

hik********

4.0

今こそリブートすべき革命的傑作。

いやはや、こんな不思議な映画もあったものである。 後年の「魔法にかけられて」などと同じく、実写とアニメーションの融合作品だ。 率直に言って、今見ても決して遜色ない出来栄えだと思う。 寧ろ当時の技術で、よくぞこれだけのものを創り上げたと感心してしまう。アニメーションに合わせたキャスト(実写の)の演技も苦労が窺える。 ただ、ディズニーキャラも多く登場するので、子供向けなポップな内容かと思いきや、寧ろ大人向けの意外とダーティなサスペンスのストーリーとなっている。やや刺激の強い描写もある。 最も、そこをロジャーという賑やかしのキャラクターが、アニメ特有の派手でユーモラスな効果音やエフェクトを用いて、それとなくマイルドに中和しているのが上手い。あのアカデミー賞に認められたのも頷ける。 伏線の回収の妙も光っていた。 それと、小太りの中年男が主人公の為、ややアクが強すぎる感は否めない。 ただ、かと言って二枚目の色男では、それはそれで、どうもそぐわないのがジレンマではある。 落とし所としては、故ボブ・ホスキンスは最高のハマり役だった。ビル・マーレイにもオファーの予定があったらしいが、あの絶妙なオッサン感はホスキンスの方に軍配が上がったのではと思う。 老婆心ながら、個人的には吹替版を強くお勧めしたい。 内海賢二氏、山寺宏一氏の好演が光っていた。特に山寺氏に至っては、まさに真骨頂としか言いようがない。 おそらくオトナの事情のためか、地上波での放映はさっぱり見かけないし、DVDもやや高価なので触れにくい一作となっているのが実に口惜しい。 昨今は過去作品のリブートが多く見受けられるが、ならば最新映画技術が発達した本作をやらない手は無い。 上述の理由により、なかなか実現は難儀しそうだが、この摩訶不思議な映像体験を今一度、世に知らしめるのは映画人の責務ではないかと、誠に恐れながら私は思う次第である。

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