作品レビュー(8件)
- エル・オレンス
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - 石岡将
5.0点
わー、凄い。 この映画を観たら他のどんな映画も生ぬるくロマンチックに感じる。 粗削りな印象を受ける人がいるかもしれないが、凄く緻密で丁寧で上品。 夢の映像など、幻想的な映像まで織り込まれてる。 愛とは何ぞや。人とは何ぞや。生きるとは何ぞや。全てが痛いくらいに突き刺さる。 生涯のベスト3映画に入るかも。 名匠さんたちがブニュエルブニュエルっていう意味が分かりました。
- d_h********
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - bakeneko
5.0点
ネタバレ幻想とリアリズムの融合
このレビューにはネタバレが含まれています。 - 一人旅
3.0点
ルイス・ブニュエル監督作。メキシコで生きる少年たちを描いた作品。悪童ハイボが怖い。周りの年下の少年たちを引き連れ、悪さを繰り返す。盲目の老人をいじめたり、友人の母親と関係を持ったり、簡単に人を裏切る。挙句の果てには怒りに身を任せ、知り合いを殺してしまう。ハイボが全ての中心となって周りに影響を与えていく様が冷静に描かれている。
- ********
5.0点
1950年。ルイス・ブニュエル監督。1930年に過激すぎる映画「黄金時代」でヨーロッパで映画が撮れなくなった監督がメキシコへ渡り20年後。まさに「忘れられていた」監督としてカンヌで受賞した傑作です。その文脈を知らなくても傑作ですけど。 メキシコの貧民街に暮らす子供たちの世界。感化院から帰ってきた過激な少年によってその世界がどんどん崩れていくという話。子どもたちの世界が複雑に分岐していくのがすばらしい。「ブニュエル節」といってもいい宗教と性、女性の足、夢と現実も盛りだくさん。これを見ればブニュエルが分かる! 前半の導入部分では人物紹介のように人々の配置がこぎみよくつながりますが、そのつなぎ方がすばらしい。子供たちから大道芸人へのつなぎは「泣く子供」だし、そこから家庭へのつなぎは「鶏」です。まったく関係のない「つなぎ要素」が前後をつなぐ。さらに、後半でそれらが意味を持って描かれていくのがまたすばらしい。 殺人事件、罪の意識の夢、母性と女性、死と肉。。。語りつくせない魅力にあふれた作品です。
- cra********
5.0点
ちょっぴり不良な少年が母親の愛情と信頼欲しさに健気に更正を図るハートウォーミングなヒューマンドラマ! と思いきや,この少年,愛情が欲しい一心で取る行動すべてが裏目に出てしまい,仕舞いには無実の罪によって母親から感化院へと入れられてしまいます。そこにはもう一人の正真正銘の悪ガキ(悪魔レベル)の陰が,,。 この悪ガキ,許せません。良心の欠片もなく,己の利益になることだけしか見えない自己愛に溺れた最低人間。しかし,この悪ガキも愛情不足で,その愛情を補う為に己だけを深く愛してしまっているのでしょう,なんとも悲しい子供たちです。そんな子供たちがどんどん堕落して行く救い様のない姿,とても残酷です。 世間から忘れさられ,世界から置いてきぼりにされた悲しい悲しい子供たちのお話。ブニェルの描く映像も未だに錆びず新鮮です。素晴らしい!
- fbx********
5.0点
市井にいる人々が、貧困によって圧迫される生活。 シュールではないリアリズムの中に描く。 その冷徹で突き放した視線には いつもなら、スパイスとして諧謔や瀟洒を小匙一杯ほど振りかけるブニュエルとは 思えない。 容赦なく最低の暮らしをする人たちを浮き彫りにする。 そこで、はたっと思う。 私たちが住む現在の日本でも、ブニュエルの思考は通用しているのだ、と