レビュー一覧に戻る
乙女の祈り

乙女の祈り

HEAVENLY CREATURES

100

一人旅

4.0

ケイト・ウィンスレットのデビュー作

第51回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞。 ピーター・ジャクソン監督作。 空想癖のある二人の女子高生の異常な友情と狂気を描く。 50年代のニュージーランドで実際に発生した殺人事件を題材にした作品で、二人が出会い、友情を深めた末に凄惨な事件を起こすまでの過程を描いている。 内気で根暗なポーリーンに対し、イギリスから転校してきたジュリエットは快活で自己主張の強い少女。そんな対照的な性格の二人が出会い、絆を深め、やがて依存し合うようになる。二人が共有する空想の世界がファンタジックに可視化されるのが特徴で、宮殿やユニコーン、動く泥人形が次々と出現する。ジャクソン監督の手腕が光っていて、キレのある演出や作品全体が醸し出す浮いた空気感に不思議な心地よさを覚えるのだ。そのため、物語の重々しさと残酷さも幾分和らいでいる。 主人公ジュリエットに扮したケイト・ウィンスレットは本作で映画デビュー。デビュー作にして既に存在感が圧倒的で、躁状態に近い少女役を見事に好演している。

閲覧数1,711