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映画に愛をこめて アメリカの夜 (1973)

LA NUIT AMERICAINE/DAY FOR NIGHT

監督
フランソワ・トリュフォー
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4.17 / 評価:142件

軽みの境地・・・

  • yad***** さん
  • 2007年7月3日 6時33分
  • 閲覧数 285
  • 役立ち度 27
    • 総合評価
    • ★★★★★

(^-^)y-~~~ フランソワ・トリュフォーがハリウッド映画に敬愛の念を捧げた作品であり、もっと大きく「映画」そのものへの愛を謳った作品です。

トリュフォーは、クロード・シャブロル、エリック・ロメール、ジャン・リュック・ゴダールなどと共にヌーベルバーグの旗手として名を馳せた監督なんですが、正直、全員苦手です(苦笑)
それぞれの代表作は一通り鑑賞してますが、どこがそんなに良いのかさっぱり分からない・・・

ニューシネマの作品群も含めて、僕が生まれる前の変革であり、物心付いて映画を観始めた頃はすでに変革後な訳で、リアルタイムで波を受け止めた人々とは自ずと印象が違っても仕方ない・・・と逃げ口上をば(苦笑)

むしろ、変革前の代表的な監督、作品群に強烈なショックを受けました。
いわば変革の波を逆向きに超えてしまったのです。
フランスに絞って言えばジャック・フェデー、ジャン・ルノワール、ジュリアン・デュヴィヴィエ、ルネ・クレールあたりの代表作を観ては、その上品に洗練された芸術性(フェデー・ルノアール)や、厭世観をも甘いメロドラマに仕立て上げるセンス(デュヴィヴィエ)や、下町で楽観的に生きる人々を情緒豊かに描く優しい目線(クレール)に驚愕・感嘆しました。
だから変革後の作品群を見ては、なんでこんな意味不明な(関西弁で言えばイチビッタ)作品ばっかりになっちまったんだろうと・・・
まぁ勿論、どれもこれもひとくくりにして、全部そうだというわけではありません。
どんな事例にも例外はつきものですし。

雑談が過ぎました。要はこの作品は例外だってことです。
この『アメリカの夜』はトリュフォー自身が監督役で出演し、映画が完成するまでの様々な苦労を描いてます。
困った問題が次々と勃発し、撮影スタッフや出演者たちが監督に好き勝手な意見をしたり、些細な事でも指示を請うたりと、気が狂いそうな忙しさです。
しかし取り乱すことなく冷静に対処し、それぞれの意見に耳を貸しながら誠意ある対応で信頼関係を構築し、困難を乗り越えてゆきます。
その様子は役柄で演じてますが、トリュフォーも実際こんな感じの人だったらしく、映画関係者から尊崇の念を集めた彼の実像を見れるのは興味深いですし、彼のファンにとっては必見の作品です。
いや、映画ファンなら絶対押さえておきたい作品です。

なぜなら、この作品は「映画に愛情を注ぐ喜びを知る人へ捧げます」という内容だからです。
あの『ニュー・シネマ・パラダイス』は「人へ捧げます」の所が「人なら感動するでしょ?」と微妙に違うだけで基本的には同じようなテーマです。
映写技師アルフレードがトトへ残したフィルムは「かつて映写室を愛したように自分の信じるものを愛せたか?愛情を注ぐ喜びを知ったか?」ってメッセージでした。
トトに感情移入してしまい、まるで自分へ向けられてるみたいで涙が止まらなかったわけですが、この『アメリカの夜』はトトが信じたもの、つまり‘映画監督が作品へ注ぐ愛情’を謳いあげています。
というか、監督に限らず、スタッフ、キャストも含んで、つまり映画の作り手側が注ぐ映画への愛情を描いた作品なのです。
で、やっぱり、良い作品に仕上げたいという彼等の情熱は、我々映画ファンにとっても感情移入してしまうのです。

だから『ニュー・シネマ・パラダイス』が好きな人はこの作品も感動すると思います。
もちろん、トリュフォーとトトは別人ですが、トトもきっとこんな感じで映画を撮ってたんだろうなぁ・・・
と、またしても独断と偏見だけで、なんの根拠も無く勝手にこう思ったのですが(苦笑)

タイトルの「軽みの境地」とは、『アメリカの夜』には、本当はもっと複雑で深いテーマが隠れてるのかもしれず、それが何かをあれこれと難しく考えても、分からないものは分からない。
だから雑念を払い、ふわりと浮かんだ感想、つまり、「映画が好きな連中だねぇ・・・」と、「N・C・パラダイスみたいだなぁ」というのだけを頼りにレビューしたのでした(笑)


捨て身の境地とも言う (^-^)y-~~~ ・・・・・(T_T)y-~~~

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