ここから本文です

映画に愛をこめて アメリカの夜 (1973)

LA NUIT AMERICAINE/DAY FOR NIGHT

監督
フランソワ・トリュフォー
  • みたいムービー 85
  • みたログ 487

4.17 / 評価:142件

躍動感!高揚感!トリュフォー映画が踊る☆

  • Kurosawapapa さん
  • 2016年2月11日 7時09分
  • 閲覧数 1121
  • 役立ち度 11
    • 総合評価
    • ★★★★★

=======
 “息子の嫁が父親と駆け落ちする” という内容の映画撮影に懸命なフェラン監督(フランソワ・トリュフォー)。
現場や周囲では、様々な出来事が起こる。
監督は、一癖も二癖もあるキャストやスタッフを抱えながら、映画を完成させていく。
=======

10年ほど前も本作を鑑賞した時、「いい映画だ!」と感じたが、
今回、トリュフォーを年代順に13本鑑賞し、
本作が これまでのトリュフォーの ”集大成” であることを改めて理解。

トリュフォーが、監督役として自ら出演していること。
トリュフォーの分身であるジャン=ピエール・レオが出演していること。

* “女は魔物” この言葉はトリュフォー映画に度々登場する
*子猫のシーンは、「柔らかい肌」の時に撮影で苦労したエピソードの再現
*向き合った高いアパートの窓から食事に誘うのは、「二十歳の恋」の再現

また、ジャン=ピエール・レオが演じる役者のアルフォンスという名は、
「家庭」で生まれた子供と同じ名で、父親であるアントワーヌ(ジャン=ピエール・レオ)が こだわった名前。

そして本作のアルフォンスだが、 
嫉妬深く、恋人に当たり散らし、甘えてばかり。

まさに、この情けなく締まりのない男性像が、トリュフォー映画の特徴。
アルフォンス! 散々迷惑かけて、ゴーカートに乗ってる場合かい!(笑)

また、監督が見る夢も、トリュフォーの経験に基づいたもの。
トリュフォーは、少年時代「市民ケーン」のスチール写真を盗んで、大事に部屋に飾っていたそう。

トリュフォーは、 様々な経験、 過去の映画、 本、 知識を、
映画に取り込んでいく。

トリュフォーの頭の中は、無限のアイディアに満ちている。

アントワーヌ・シリ−ズなどは、撮影の度にアイディアが湧き、
「大人は判ってくれない」から5作も続いた。

溢れ出すアイディアは即興で使う事が多く、 “当たり外れ” もあるのだが、
今作においては、様々な要素を擦り合わせる映画製作というシチュエーションゆえ、
たとえ “外れ” であっても上手く浸透していく。

実に細かく描かれた、喜怒哀楽の人間模様。

実は、トリュフォーが得意とするのは、セット撮影よりロケ撮。
しかし今回は、撮影に関するアイディアを細かく散りばめる点において、
セット撮影が見事に功を奏している。

そして何よりも映画製作をテーマにしたこと。
トリュフォーの アイディア・才能・熱意 が、最大限に活かされたといっていい。


最後は、なんとも清々しいハッピーエンド。
このようなエンディングは、13作目にして初めて。
皆で一つの事をやり遂げる 充実感 と 達成感 が感動とともに伝わってくる。

・短いカットの連続
・流れるようなカメラワーク
・多彩な色使い
・キレのあるダイアログ

フィルムの中で、登場人物の “感情” が、
振動計のように 次から次へと飛び跳ねる!

これぞトリュフォー!
トリュフォーの映画愛が、奇跡を起こした作品と言えます☆

(Francois Truffaut:No13/20 )
今作の監督キーワード:「無限のアイディア」

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • 楽しい
  • 知的
  • 切ない
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ