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エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事

一人旅

4.0

愛情という永遠の記憶

マーティン・スコセッシ監督作。 米国人女性作家:イーディス・ウォートンによる1920年発表の同名小説を名匠:マーティン・スコセッシが映像化した恋愛ドラマで、1870年代の米国社交界を舞台とした男女の儚き愛の顛末が語られます。 1870年代のアメリカを舞台に、若く美しい令嬢と婚約している主人公の弁護士が、結婚に失敗した幼馴染の伯爵夫人と再会し、奔放な性格の夫人と次第に惹かれ合ってゆく様子を描いたもので、19世紀後半の米国社交界における男女の許されない愛の行方を描いた恋愛ドラマとなっています。 19世紀後半の上流社会を再現した衣装や装飾、調度品、貴族の邸宅…と絢爛豪華な映像美で綴っていく不倫恋愛映画であり、純粋さと誠実さに満ちた婚約者がいながら伯爵夫人と秘密の逢瀬を重ねてゆく主人公の抑えきれない愛情の発露と良心の呵責が適所で挿入されるクラシックの旋律に乗せて優美に描き出されています。 欧州の流れを汲んだ19世紀米国社交界の習わしや礼儀作法、格式、文化、娯楽が緻密に再現されていて、旧い価値観に囚われた社交界で伯爵夫人だけは“新しい人”としてその他上流の人々とは対比的に描写されています。本作は、社交界という保守的・閉鎖的な世界において、社交界が強いる常識や形式から潜在的には抜け出したいと願っている主人公と既に独自の生き方を模索している奔放な伯爵夫人の禁断の愛情を絢爛な映像美の中に映し出した格式高き恋愛映画であります。 主演は名優:ダニエル・デイ=ルイスで、相手役の伯爵夫人をミシェル・ファイファー、純粋無垢な婚約者をウィノナ・ライダーが可憐に演じていて、語り手をポール・ニューマンの妻であるジョアン・ウッドワードが務めています。

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