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バトルガンM-16 (1989)

DEATH WISH 4: THE CRACKDOWN

監督
J・リー・トンプソン
  • みたいムービー 1
  • みたログ 44

3.00 / 評価:20件

マヌケな殺し屋物語

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2018年12月29日 14時57分
  • 閲覧数 115
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 ここまできたら、“Death Wish”の「3」までは辛うじて維持されていた「自警団」の理念は、もう完全に吹っ飛んでますね。ここでのポール・カージーは完全な「殺し屋」です。
 恋人の娘がコカインの過剰摂取で死んだからといって、麻薬密売組織のメンバーを皆殺しにするというのは、「自警」はおろか、「復讐」の枠すら超えちゃってるでしょう。麻薬中毒は確実に本人の責任でもあるのだから。
 ここでのカージーは、依頼を受けて、指定された人物を次々に殺していく、殺し屋です。

 でも、それを理由に、この映画の評価を下げる人がいるとしたら、それはただの偽善者です。
 どんなにむごいことをした人物が相手であろうと、正当防衛以外の理由でその人を殺すのは、目的が「自警」だろうが「復讐」だろうが、殺人罪であることに変わりありません。それが法治国家の原則です。
 殺し屋は悪だけど、ひとり自警団はヒーローだ、なんていうのは大嘘です。信じちゃいけません。

 現実社会では、ね。
 フィクションの世界では、そんな小うるさい理屈は全部忘れましょう。憎たらしいやつらを片っ端からなぎ倒していく殺し屋のかっこよさに酔いしれるのは、映画が与えてくれる極上の娯楽のひとつです。

 私がこの映画の欠点だと思うのは、すでに老境に入りつつある(66歳)ブロンソンは、ここではイマイチかっこよくないからです。あまりにもマヌケな殺し屋だから。

 麻薬組織の壊滅を依頼してきた人物が、「個人的恨みを晴らしたいのだ」、と口先だけでベラベラ説明するのを、裏も取らずにそのまま鵜呑みにするマヌケさ。
 変装もせず素顔で悠然と歩き回り、マシンガンや爆弾やグレネードランチャーまで持ち出して、これだけの人々を派手に殺しまわったら、自分の正体がバレないはずがないでしょうに、そんなことも予想しないで最後まで無警戒で歩き回ってるマヌケさ。

 監督がマイケル・ウィナーからJ.リー・トンプソンに代わって、ブロンソンのかっこよさが一気に目減りし、老いが目立つようになりましたね。
 この歳のブロンソンにスタローンやシュワルツェネッガーのようなアクションや肉体美を求めるのが不可能なのは当然ですが、それに代わる円熟したかっこよさを、もっと上手に演出してほしかったな。
 円熟したかっこよさ、とは、知性のかっこよさです。肉体は動かさなくても、深い洞察力によって危機をやすやすとのりこえるかっこよさです。

 前作がマグナム銃とマシンガンだったから、今回はダイナマイトとグレネードランチャーにグレードアップして、などという小学生みたいな発想で作ってるんじゃ、観客にそっぽ向かれて当然でしょうね。
 それでも、この年齢になってもなおブロンソンという俳優さん個人はやっぱりダンディでかっこいいので、☆3つよりは下げたくないかな。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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