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芸術と手術 (1925)

ORLACS HANDE/THE HANDS OF ORLAC

監督
ロベルト・ウイーネ
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3.33 / 評価:3件

しかし嫌な親父だね

  • bakeneko さん
  • 2014年11月19日 5時20分
  • 閲覧数 272
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

20世紀の初めに活躍したフランスの怪奇&幻想小説作家:モーリス・ルナールの“Orlac’s hande”(オーラックの手)を、「カリガリ博士」のロベルト・ヴィーネ監督&コンラート・ファイト(眠り男チェザーレ役)のコンビで映像化したもので、死刑囚の手を移植されたピアニストが殺人事件に巻き込まれ“自分が犯人かも知れない…”という疑心暗鬼に墜ちていく“サイコスリラー+犯罪サスペンス”の佳作であります。

“移植された体の一部が元の持ち主の記憶や能力を持っていて…”-という、最近作だけでも「ブラッド・ワーク」「The Eye」「アニマルマン」等の作品のシチュエーションの嚆矢となった映画で、“ドイツ表現主義&カリガリスム”の最後の傑作でもあります。
怪奇幻想映画として、コンラート・ファイトの怪演と“幻想&想像&怪奇が入り乱れる絵造り”に惹き込まれますが、同時に見事な犯罪推理サスペンスとしても一級の謎解きを愉しめる作品で、「カリガリ博士」の“どんでん返し落ち”が(ナチスの迫害を逃れるために後付けしたのではなく)最初から狙った着地点であったことも分かりますよ!
ねたばれ?
1、 本作の上映時間は105分:2013年にデジタル復元されました。
2、 いくらなんでも“首”は…
3、 で、筆跡はどうやったの?

おまけ―レビュー項目にないオーストリア映画のレビューを…
もう一つの「十戒」!
「イスラエルの月:Die Sklavenkonigin」1924年(オーストリア:103分監督:マイケル・カーチス、主演:マリア・コルダ、アデルキ・ミラー、アルレット・マーシャル)
“ソロモン王の洞窟”に始まる―アラン・クォーターメンシリーズが有名な冒険小説家:ヘンリー・ライダー・ハガードが、モーゼの十戒のお話を独自にアレンジした同名作品の映像化作品で、監督は後にアメリカに渡ってエロールフリン&オリビア・デハビランドの活劇シリーズや「カサブランカ」を撮るハンガリー出身のマイケル・カーチスがまだ“ケルテース・ミハーイ”の名前で演出しています。
ヒロインであるイスラエルの美女にアレクサンダー・コルダ監督の妻のマリア・コルダが扮して、主人公であるファラオの息子:アデルキ・ミラーとの宗派を超えた悲恋を魅せてくれる“歴史劇スペクタクル”で、「十戒」の物語と同じ時間と場所&海が割れるクライマックスを用いながら“全く違う”お話が展開します。
セシル・B・デミル版「十戒」を観て、“王様が溺れ死んだ後のエジプトはどうなったの?”と疑問に思った方必見の“裏側から見た十戒”で、巨大なセットや沢山のエキストラを用いたスペクタクルも贅沢な作品であります。
ねたばれ?
1、 頭だけのファラオの像って「未来惑星ザルドス」みたい!
2、 それで、王妃(妹の方ね)はどうなったの?

手が邪魔!
「ウイーンの一枚絵:Wiener Bilderbogen」(オーストリア:1925年:6分:監督ルイス・セール)
本作の前年に始まったラジオ電波放送を題材にして、万能の未来世界を描いたSFアニメーションで、19世紀の印刷手法:ビルダーボーゲン(一枚絵)を実写と合成して動かしています。女性のヌードや入浴シーン等のお色気描写が盛り込まれていて、肝心なところを隠す“アニメーターの指”にイライラさせられる?仕掛けとなっています。

よくお風呂に入るなあ~♡
「妻の愛人:Der Geliebte seiner frau」(1928年:68分:オーストリア:監督:マックス・ノイフェルト、主演:アルフォンス・フリュラント、ディナ・グララ)
零落した放蕩貴族の青年が娘との結婚を条件に財閥の援助を受けるが、結婚式に遅刻してしまい、怒った娘が独自で婚約者探しを始めるが…という―オペレッタ:「こうもり」、「メリー・ウイドウ」の流れを汲んだ洒脱なロマンチックコメディで、ディナ・グララ嬢のコケティッシュな可愛らしさ&入浴シーンに悩殺される作品でもあります。
当時のウイーンの街並みやダンス&ファッションも観ることができる作品で、部屋の中での“すれ違い”演出に、ルビッチやワイルダーへと連なるドイツ的喜劇のエッセンスを愉しめる映画であります。

ねたばれ?
貴族青年の愛人:ミミのヘアスタイルはベティ・ブープ風であります(ベティは1930年生まれのキャラですからこちらが先ですな)。

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