犬も猫も暑そうだな~
- bakeneko さん
- 2019年11月8日 7時57分
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- 総合評価
「スイング・ホテル」の脚本家でもある、エルマー・ライスがピューリッツァー賞 戯曲部門を受賞した傑作戯曲を自らが脚色し、キング・ヴィダーが監督したもので、1930年代初頭の暑い夏の日のNY下町で起こる一昼夜の出来事を、カメラをアパートの玄関に据えて映し出してゆく群像劇であります。
ニューヨーク市マンハッタン街のアパートは人種の坩堝だ。アイルランド系、ロシア系ユダヤ人、北欧系、イタリア系、ドイツ系…と様々な人々が一つ屋根の下に住んでいる。アイルランド系のモーラント家のローズ(シルビア・シドニー)は勤め先の不動産会社の上司に付きまとわれていて、夫に虐げられている母親(エステル・テイラー)が牛乳屋のサンキー(ラッセル・ホプトン)と浮気をしていることに同情しつつも頭を痛めている。ロシア系ユダヤ人のカプラン家の息子サム(ウイリアム・コリア―Jr.)はローズに恋しているが、姉のシャーレは恋愛に反対している。子供好きの陽気なイタリア系:フィオレンチノ夫婦は子供に恵まれないのが悩みなのに、上に住む貧乏な北欧系のブキャナン夫婦は出産寸前だ。道徳論を振りかざすヒルデブランド夫人の息子チャーリーはいい歳をしていじめっ子気質が抜けない…と一つのアパートに住む異なった出自の家族たちの御国気質を紹介した後に、葛藤と助け合いを見せ、不倫の破滅点のクライマックスの混乱に繋げてゆきます。
オリジナルの戯曲に基づいて、アパートの玄関先で起こる出来事&玄関から見える事象で物語を綴って行く作劇となっていますが、冒頭の街の俯瞰図やローポジションから見あげる&逆に屋上から見下ろすショット、クライマックスの道路の混乱スペクタクル…と映画ならではの空間の拡大にも工夫がなされていますし、音楽担当のアルフレッド・ニューマンがガーシュインのラプソディインブルー風の音楽でNYの空気感覚を盛り上げていますよ!
ねたばれ?
で、苛めっ子のチャーリーは御咎めなしなの?(ストレスが解消されないなあ…)
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