作品レビュー(3件)
- カッチン
4.0点
英国紳士であるバーンステッド卿(ローランド・ヤング)の完璧な執事ラッグルズ(チャールズ・ロートン)は、ポーカーの賭けの代償でアメリカの金持ちで酒ばかり飲んでとても紳士とは言えないエグバード(チャールズ・ラグルス)の執事になってしまった。 アメリカに渡り自由な国の存在を知り、飲めないお酒を飲んでハチャメチャに。。。 ブラックジョークや品の無い言葉が無く、逆にお洒落で上品な仕上がりのこの1930年代映画・・・GOODです(笑)
- gar********
4.0点
舞台は、1908年。執事のラグルス(チャールズ・ロートン)は、主人の借金のかたにアメリカ人の成金エバハート夫妻(チャーリー・ラグルズとメリー・ボーランド)の住む西部の田舎町レッドギャップにやってくる。アメリカ流に接する町の人々に、最初は戸惑ったラグルスだったが… 執事が主役の映画と言えば、ジョゼフ・ロージーの『召使』やアンソニー・ホプキンスの『日の名残り』などイギリスの階級社会ぶりを描いたものがありますが、この作品は同じ英語圏のアメリカという外国人からイギリスやイギリス人の気質を描きつつ、アメリカ式デモクラシーを賛美する作品と言えます。 常に沈着冷静、主従の分を十分にわきまえた、骨の髄まで執事である男がまったく異なる環境でどう変化していくか…この様子を笑いを交えつつ温かい目で描いています。特におもしろかったのは、ラグルスが町の人々と交流しながら溶け込んでいくところでしょう。ややもすると感情を抑えて生きていくことを要求する、執事という仕事からラグルスが身も心も自由になり、そして新しい自分を獲得していく…この辺りの描き方は脚本の腕がさえています。 そして忘れてはいけないのが、キャスト。断然チャールズ・ロートンのラグルスにつきます。ロートンといえば、『情婦』の弁護士やアカデミー主演男優賞を受賞した『ヘンリー8世の私生活』など確かな演技力が光る名優です。その彼の持ち味は、イギリス的なむっつりとすました表情から醸し出される、ユーモアセンスといえます。この映画でも、そんな彼の持ち味が随所に発揮されます。登場するだけで画面が引き締まる存在感は、さすがです。特に素晴らしいのは、酒場でリンカーンの演説をするシーン。舞台人らしい朗々たる演説は、劇中の人々だけでなく、見る人も思わず襟を正して見てしまう荘重さを感じます。 映画としては、よく言えば単純明快、悪く言うと安直な展開ではありますが役者の良さと脚本の味わい深さのおかげで心温まるドラマに仕上がっていると思います。 米英の文化の違いを見事に描いたヒューマンドラマ。名優チャールズ・ロートンの独壇場です。
- mor********
5.0点
「ヘンリー8世の私生活」のチャールズ・ロートン主演 「我が道を行く」のレオ・マッケリー監督の人間ドラマです。 地道な努力がどうなるか、観ていて拍手したくなる一本です。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
NY批評家協会賞第1回