レビュー一覧に戻る
エクスプロラーズ

kkk********

4.0

ぼくらのサンダーロード

賛否両論! この夏一番の話題作『SUPER8』。 "We are not ALONE" オマージュを捧げたとされる 大元のスピルバーグ映画の他に、 JJがかなり意識していたと思われる のがこの映画。 ホラ吹き。牛乳メガネ。ド貧乏。 それぞれに孤独を抱えた3人の少年が、 なにものかが「夢」を通して送って来た メッセージを元に 無重力飛行装置を完成させてしまう。 その名も「サンダーロード」号。 幾度かのテスト飛行を経て、 めいっぱいのお菓子を積み込んで、 僕らの「サンダーロード」号が 宇宙へ飛び立つ日がやって来た。 さよならパパ、ママ。 さよなら、くそったれの地球。 僕らは夢にまで見た 宇宙人に会いに行くんだ。 そして、キメ台詞を言ってやるんだ。 「僕らはひとりじゃない」ってね― 『エクスプロラーズ』(冒険者たち) 1985年の作品。 監督はジョー・ダンテ。 『グレムリン』、『インナースペース』等、 この頃はまさに「スピルバーグ一派」と いう立ち位置にあったヒト。 にも関わらず、この映画に限っては ホームのアンブリンをいったん離れ、 別プロダクションで仕上げている。 そのココロは、スピルバーグへの アンサーとも取れる不敵なメッセージ。  夢に向かって頑張るのは大切なこと。  でもその結果が、自分が夢見た通りに  なっているとは決して限らない。 やっとのことで辿り着いた巨大宇宙船。 そこで宇宙人と御対面!と相成るワケだが、 宇宙人たって色々ある。 どいつもこいつもピュアで優しくて、思わず ハグしたくなるような奴とは限らないのだ。 あまりにも想像の及ばない、というか あまりにも「ううーむ、コレはコレは!」な 宇宙人の登場に誰もがポカンとすること必至。 『ハウリング』で名を馳せた 天才SFXマン、ロブ・ボッティンが 特殊メイクの限界に挑んだ 衝撃の宇宙人は一見の価値アリだぞ。 (でも、怒んないでね) 特筆すべきは、素晴らしき子供達。 夢見がちなボンクラ少年に扮するは 当時14歳のイーサン・ホーク。 そして同じく14歳のリヴァー・フェニックスが メガネのイジメられっ子という、 後年ではアリエナイ役どころ。 もう一人のジェイソン・プレソン君も 今は何をやっているのやら、 それでも3人、ホントに素晴らしい存在感。 ジョー・ダンテ映画の常連、 ディック・ミラーがほんのり泣かせます。 音楽のジェリー・ゴールドスミスも やはりダンテ映画では超オナジミ。 そして何と言っても、ジョー・ダンテと云えば 撮影監督のジョン・ホーラ。 赤や青、黄といったキツい原色を当てたり ブラインドを通した印象的なライティングは、 大のカートゥーンマニアである ジョー・ダンテそのもののカラーと言えた。 (ちなみに『SUPER8』の画造りは、 ジョン・ホーラのそれを意図的に模している 気がするのだけど、いかがだろう…?) ツジツマとか、リアリティとかストーリーセイとか。 世知辛い見方をしてみれば ケチの付けどころはいっぱいあるけれど。 とりあえず、「こまけーことはヌキにして」(笑) 観た後はなんのワダカマリもなく 素直に頷けるところにストンと落ちて来る。 そんな大らかさこそが、この時代の映画の イイ所じゃなかったかと思うのだ。

閲覧数1,022