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少佐と少女 (1942)

THE MAJOR AND THE MINOR

監督
ビリー・ワイルダー
  • みたいムービー 2
  • みたログ 17

3.83 / 評価:6件

一種危うい魅力を発するジンジャー

  • gar***** さん
  • 2008年10月5日 10時42分
  • 閲覧数 305
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

ニューヨークで失業した女性スーザン(ジンジャー・ロジャース)は、汽車賃が安いということで12歳の少女に変装して、故郷に帰ろうとするのだが、車掌に見破られてしまう。車掌に追われて、逃げた彼女はカービー少佐(レイ・ミランド)の個室に逃げ込む。スーザンの境遇に同情した少佐は、スーザンを少女として士官学校に連れて行き、彼女をめぐって少年ばかりの士官学校は大騒ぎになる…
アステアとのコンビを解消し、『恋愛手帖』でオスカーを受賞したジンジャーが、ハワード・ホークス監督の『教授と美女』の出演を断って出演したビリー・ワイルダー監督作品。
当時30歳になろうとしていたジンジャーを、もうすぐ12歳になる少女を演じさせるとは…大胆としか言いようのない映画です。しかし、ジンジャーの演技を見ているとそんな違和感がどこかに飛んでってしまいます。それぐらい彼女の演技は素晴らしいです。特に傑作なのは、列車の中で車掌に疑われて「私の家系はスウェーデン系なの」というシーン。「スウェーデン語を話してみろ」という車掌に対して彼女の答えは、「 I want to be alone」。このシーンは吹き出してしまいました。ここまでコメディーなジンジャーは初めてなので、かなり新鮮で楽しめました。
そして、この映画のもう一つの魅力は脚本のよさ。特にセリフの一つ一つにいろんな意味が込められていて、それに笑ったりニンマリさせられます。特に意味深なセリフは、レイ・ミランド扮する少佐が、12歳と思いこんでいるスーザンを諭すシーン。少年ばかりの士官学校で、男の子たちを騒がせるスーザンに一しきりお説教をした後、思わぬセリフが出てきます。「あと15年若かったら、ぼくがデートするのに」です。これは年齢を偽りつつも大人の女の成熟した色香を発するこの映画におけるジンジャーの危うい魅力を上手く表現していると思います。このシーンのスーザンを語る少佐のセリフはどれも意味深です。まかり間違えると『ロリータ』のような危ない映画になりそうな題材です。しかし、さすがはビリー・ワイルダー監督。良質なコメディーに仕上げています。
なお、劇中スーザンの母アプルゲート夫人が出てきますが彼女を演じているのはレラ・ロジャース。『トップ・ハット』では、娘とアステアの喧嘩に割って入るほど超ステージママで知られたジンジャーの実母です。なるほど声のトーンが似通っています。
一種危うい魅力を発するジンジャーが光る知られざるコメディーの秀作です。

詳細評価

物語
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