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復讐鬼 (1950)

NO WAY OUT

監督
ジョセフ・L・マンキウィッツ
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4.50 / 評価:6件

「夜の大捜査線」の医療編?!

  • bakeneko さん
  • 2019年8月1日 10時21分
  • 閲覧数 88
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

「野のユリ」で初めてアカデミー主演男優賞を獲った黒人俳優の先駆者である:シドニー・ポワチエのデビュー作で、後に主演する「夜の大捜査線」の敏腕刑事を彷彿とさせるー人種差別と対決する誠実な青年医師を熱演しています。

ブルックス(シドニー・ポワチエ)が黒人として初めて雇用され、郡病院の刑務所病棟を担当することになった夜に、強盗犯のビドル兄弟が警官に銃で足を撃たれて運ばれてきた。兄のレイ(リチャード・ウィドマーク)は差別主義者で黒人であるブルックスに対して嫌悪を隠さなかった、そうするうちに弟のジョニーの具合が悪化し死亡する。ブルックスが殺したと逆恨みしたレイは弟嫁のエディー(リンダ・ダーネル)を脅して暴動を扇動し、自身は刑務所病院から脱走してブルックスを殺そうとする…というお話で、黒人の公民権運動が盛んになる10年前に作られた本作は、白人の露骨な人種差別の現実が赤裸々に示されています。
またこの頃、マッカーシズムによる赤狩りが吹き荒れていたハリウッドで全米監督協会の会長を務めていた進歩的派の本作の監督:マンキーウイッツが保守派のセシル・B・デミルらの“左翼作家追放”の圧力を受けたことが作品に反映していると見ることもできます(ジョン・フォードの一喝で何とかハリウッドの良識派が踏みとどまった演説は伝説です)。
人種差別の根深さと根拠のなさを提示しつつ、一級の“追い詰められ型サスペンス”を盛り上げてゆく作劇は見事で、「三人の妻への手紙」(1949年)、「イブの総て」(1950年)と傑作を連打していた頃のマンキーウイッツの手腕に感心させられる作品で、
初主演ながら既に“生真面目な優等生黒人“というキャラクターを確立していたシドニー・ポワチエ、
レイシストを絶妙にいやらしく演じるリチャード・ウィドマーク
良心に目覚めてゆくリンダ・ダーネルの演技のアンサンブルでも魅せてくれます。
扱ったテーマがまだ早かったのか、それほど評判にもならず、シドニー・ポワチエもこの後端役に逆戻りしてしまうのですが、人種差別を真正面から取り上げつつサスペンスで手に汗握らせる娯楽+社会作の隠れた傑作で、アメリカでも安アパートの壁は薄いことも判りますよ!


ねたばれ?
本作は、後に沢山の作品の名脇役として出演し、「インディアン狩り」でインテリ黒人奴隷を好演する:オシー・デイヴィスのデビュー作(主人公の義弟役)でもあります。

詳細評価

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