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メフィストの誘い (1995)

LE COUVENT/THE CONVENT

監督
マノエル・ド・オリヴェイラ
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3.50 / 評価:6件

誘惑できないメフィストフェレス

  • 文字読み さん
  • 2009年3月23日 14時34分
  • 閲覧数 853
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

1995年。マノエル・デ・オリヴェイラ監督。ダンテ「ファウスト」を下敷きに、メフィストのような誘惑者が誘惑に失敗するという話。それに、中年の研究者夫婦(ジョン・マルコヴィッチとカトリーヌ・ドヌーヴ)の危機の乗り越えというテーマが絡んできて、とにかく重厚な物語です。大げさな音楽が大げさに感じられないほど「重い」映画。

この誘惑者は、夫には不死を求めて理性に殉じるように「誘惑」し、妻には快楽に身をゆだねるように「誘惑」する。普通の、規範的な生活から外れるように、それぞれ別々にそそのかすわけです。波打ち際から夫は陸へ、妻は海へと別れていくシーンが象徴的。さらに夫には英語で、妻にはフランス語で語りかける。なんて器用な誘惑者!最後に二人で波打ち際を歩くシーンは、この誘惑者の「分断」が失敗に終わったことを示しています。と同時に、歩く二人が次のカットで消えているのは、フーコー『言葉と物』の最後の「消えゆく人間」のようです。結局、二人はもとの生活に戻れたのか。不安な結末。

観るものを不安にする、さすがは巨匠です。もちろん、光源の描き方、靴音や鳥の声など音の取り入れ方などすばらしいところ満載です。

詳細評価

物語
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音楽

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