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田吾作ロイド一番槍 (1927)

THE KID BROTHER

監督
テッド・ワイルド
J・A・ハウ
  • みたいムービー 3
  • みたログ 4

4.00 / 評価:1件

木登りのシーンは秀逸。

  • pin***** さん
  • 2012年1月3日 22時05分
  • 閲覧数 259
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

『キッド・ブラザー』の名前でも出ています。

そちらのタイトルで検索したんで、なかなか見つからずに困りました。

例年、お正月最初の作品は「ニコニコ大会」と銘打って、喜劇を見ることにしています。

今年はロイドの本作を選びました。

ロイドの喜劇は都会を舞台にした、比較的しゃれた感覚のものが多いと思っていたのですが、本作は西部劇風です。

保安官一家の三兄弟。

男らしさを絵にかいたような保安官一家の中にあって、頼りない末弟を演ずるのがハロルド・ロイド。

父親のジムは町の保安官であり、信望を集める有力者でもあります。

街ではダム建設お話が持ち上がっており、その資金の一部を町民が寄付して、政府に建設の陳情をする会議が行われています。

さすがアメリカです、公的な事業に対しても、自分たちで資金を出し合って建設を陳情するなんていうところは。

日本のように「お願いお願い」だけではないのですね。

変なところに感心してしまいました。

さて、その資金を預けられるのが、前述の保安官ジム氏。

そんな状況の町へやって来たのが「医学ショー」の一座。

「医学ショー」というのは、様々なショーを見せて、そのついでに医薬品などを販売するという、まあ、蝦蟇の油みたいなもんなんだそうです。

売ってる薬ってのが、内服薬としても、塗り薬としても、また、家具の艶出しにも使えるというなんとも胡散臭いもの。

一座の面々も紅一点のジョビナ・ラルストン意外はやはり胡散臭い面々。

映画の前半は、ロイドの失敗が繰り広げられます。

父親の保安官バッジをつけて遊んでいるところを、医学ショーの一座に声を掛けられ、上演許可を出してしまったり、父親に叱られて、そのショーの中止を求めに行き、かえって火事を出してしまうなど、可愛そうになるくらいの失敗ぶりです。

父親も二人の兄も、軟弱者のロイドにつらく当たります。

彼らが、少々悪役じみて見えるのは、後半のロイドの活躍の効果を薄れさせてしまい残念。

中盤にはジョビナ・ラルストンとのロマンスを挟みます。

この作品で一番の見どころは、ロイドが、木に登ってジョビナを見送るシーン。

キャメラがロイドの視点をとらえ、木に登るにしたがって視界が開ける辺りは、視覚の娯楽である映画らしいシーンではないでしょうか。

また、その木から落ちるロイドのアクロバティックな動きも素晴らしいものです。

ジャッキー・チェンが時計の針にぶら下がるシーンでロイドにオマージュを捧げたことは有名ですが、 この転落シーンは、そのまま、『プロジェクトA』のビルからの転落シーンとそっくりではありませんか。

その他、二人の兄がロイドとジョビナを間違え、朝食をサービスするシーンも愉快です。


後半は末っ子ロイドの活躍ぶりが描かれますが、まさに、アクションに次ぐアクション。

このあたりのメリハリはロイドらしいところです。

悪漢との立ち回りはまずまずと言うところですが、疾走する馬車のシーンの迫力はお見事。

町に住む敵役として登場し、ロイドになにかといやがらせをするハンクという人物が登場しますが、彼を演じるラルフ・ヤーズレーがまるで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のビフ(トーマス・F・ウィルソン)のように見えるのはご愛嬌。

ラストはこのハンクとのなぐりあいが、もうもうたる砂煙の中で行われます。

こうした視覚に訴えた演出はさすがサイレント。

「映画は絵が動いたもので、ラジオに絵のついたテレビとは似て非なるものだ」という言葉もうべるかなと思われるのです。

そうそう、悪漢との立ち回りは悪漢たちの隠れ家である座礁した船の中で行われますが、この座礁した船が、きちんと冒頭の医学ショーの一座の馬車の背景として描かれているあたりも説得力のある演出でした。

途中、ダム建設資金の盗まれるところが描かれていないところはやや説明不足ではありましたが。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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