エル・スール
4.1

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(61件)


  • エル・オレンス

    4.0

    ネタバレ美しく溜息が出る情景のオンパレード。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • あき

    3.0

    父と娘

    スペイン内戦を逃れた父親と娘のお話し。父親には忘れられぬ女性がいて、ひょんな事から娘が彼女の存在に気づく。お話しは淡々と展開し、説明もなく不親切。でも象徴的な意味を持つものが随所にありそう。

  • hor********

    2.0

    父の威厳

    子供にとって父親は不思議な能力を持ち人々から尊敬される偉大な人。 やがて成長するにつれ父親の威厳はさびれる。 教育がありなんでもできる母親から子供は離れていく。 映画として渋さはある。 まとめ:わりとよくある親子関係。

  • 柚子

    2.0

    理解不能

    何か、とても高尚な作品なんだろうなぁ、と… けれど、私には、いつまでも未練たらたら、昔の女を追い求め、妻や娘を不幸にするダメオヤジ話しとしか思えず それによって、娘が成長していくわけだが、幼い子が、親の顔色伺いながら過ごすってのが、不憫でならず

  • le_********

    4.0

    ネタバレミツバチのささやきからカモメの家へ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • じゃむとまるこ

    5.0

    エル・スール、エル・ノルテ、半分の物語

    この映画は実は3時間という大作であったらしいが、その尺での上映かなわず、前半95分完結という監督には気の毒なことであったらしい。 映画としては本作のラストシーンが余韻が深く、これ以上は描く必要がない、描かれなかった部分が想像できるところがこの映画を名作たらしめていると思う。 陰影の濃い映像が美しい。 冒頭、画面右が少し明るい、夜明け、徐々に全体が明るくなってくる。 目を覚ました少女。 外では犬の吠える声、母の緊迫した父を探す声、「アウグスティーン」「アウグスティーン」・・ 少女は父が置いていったと思われる振り子を大切に掌で覆う。 少女にはわかった、父はもう帰ってこないと。 そこから少女の回想が映像で語られる、内戦の過去とか具体的なことが語られるわけではない、少女が成長の過程で出会った印象的なこと、父との思い出の中にあったもの、それらの中から浮かび上がる父の過去への疑問という作りになっている。 父の中にある秘密めいたもの、それはわからなくても少女は父の自分への愛の深さは十分に感じていた。 それでもその秘密めいたものにおびえてもいた。 彼女が生まれる前、母のおなかの中にいるとき、父は赤ちゃんは女の子で名はエストレーリャと決めていた、と彼女は空想と思える記憶を話す、父に愛されたい思い。 彼らはスール(南)から転々と移住して寒い北の地に居かまえた、父はインテリで村人にも信頼され病院の医師でもあった。 そして母は教師で職を追われ夫と共に北へやってきた。 エストレーリャの聖体拝受の日、スールから祖母と父の乳母がお祝いのためにやってくる。 祖母は上流階級の人だと一目でわかる。 父は未だかつて教会へ来たことはない、それでも娘のために来てくれた、それは大変な妥協だったようだが、このころが彼女と父の一番幸せだった時かもしれない。 多くを語らなくてもスペインの歴史に翻弄された父の人生がわかる。 反ファシズム人民戦線と、フランコファシズム軍との内戦。 ついに1939年人民戦線は制圧される。 父アウグスティーンは人民戦線の側、祖父はフランコ独裁政権の側。 地主階級や教会などは既得権益を守るため独裁政権を支持していた。 家族で敵味方になって争う悲劇。 追われるように故郷を後に北へのがれた、そんな中妻との間にエストレーリャが誕生し、 一見平穏な幸せを手にしたように見えたが、父の内なる喪失感はどんどん膨らんでいったようだ。 エストレーリャ15歳の時、父の秘密の一端を知る。 過ぎ去った過去だけれどひと時だって忘れたことはないようだ。 南で父はすべてを失った、その喪失感はあまりにも大きく、愛する家族にも埋めようがなかったように見える。 ここで映画冒頭のシーンに戻る、父の選んだ人生はエストレーリャを打ちのめすが、彼女は転地療養の誘いを受けて南の祖母の元へと向かう、父の形見の振り子と父の秘密をもって、父を取り戻すため南へ。 余韻の深い終わり方がとてもよい。 ビクトル・エリセの映像は絵画的でとても魅力的、そしてノスタルジックなスペインの音楽。 配役も少女を撮ることに定評があるエリセ、まだ幼いエストレーリャと15歳になった彼女との違和感はなく、いつ入れ替わったの?というくらいだ。 喪失感を深く抱えて生きてきたアウグスティンはこういう人生を選ぶしかなかったのだろうか、オメロ・アントヌッティの表情がそう生きるしかなかったことを物語っていた。

  • kin********

    5.0

    ネタバレアートシアター系の傑作

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kih********

    3.0

    “起承”だけで、“転結”がない。不親切。

     一人っ子の少女が、尊敬する父の「秘密」に感づく。少女の成長と共に、どうやらそれが父の若い頃の女性関係であったらしいこと、それは大人の秘密であるらしいことまで分かってくる。父母の関係よりも父娘関係に亀裂が生じてしまう。そして、父は自殺する。  成人した娘は、父の実家である南(エル・スール)に希望を見出そうと旅に出る。そこでプツンと暗転してこの映画は終わる。―― それはないだろう。  この映画(構想 or 計画)は3時間の長尺だったらしい。だから、今見た作品はここで終わりではない。暗転は “休憩” の予定だったのだ。ところが、後半の公開はないのだという。―― それはないだろう。十分こちらの集中力を引っ張っておいて、これで終わりですって? 後半はご自由に想像してくれ、ですって?  映画通の皆さんのレビューでは、これはこれで十分見るべきものがある、感動ものだ、と仰るのだけど、それはないだろう。起承転結という構成でいうと、見事な ‘起・承’ の展開だ。見る者を ‘転・結’ に前のめりにさせておいて、それが無いのだそうだ。  おそらく、父の秘密というのは、娘にも言うに言えない内容なのだ。勝手に想像すれば、―― スペインの内乱における市民同士、それは親子・兄弟にあっても、若い男女間にあっても、想定外のドラマがおこるものだ。政治的な主義主張の議論と男女関係の心情が必ずしも一致しない。そこに起こる悲劇(それは裏切りであったり、犠牲であったり)。内戦は同じ国民・市民の間に、修復できない分断を起こす。―― これが、北部と南部に色分けされた(これは、‘承’ の段階で、おしゃべり婆さんの話から分かる)。そういう状況の中で、父が秘めた事情は何だったか。それも、‘承’ の段階で、ある女性から父への手紙にほのめかしてある。父にはズシンと来ることだが、この娘や映画観客には分からない。それが、南(エルスール)に行けば分かるのだ。  更に勝手に想像すれば、―― 後半の ‘転’ の段階で、南(エルスール)で、娘は秘密の核心を知り、……、それでは娘が父をどう理解するか、再び尊敬に至るかどうかという ‘結 ’ に至る。―― ‘結’ はどうでもいい、‘転’ の部分を見せて欲しかったなぁ。

  • cyborg_she_loves

    5.0

    パパは何が言いたかったのか

     この映画を褒める人はみんな、映像の美しさばかり褒めますね。もちろん、素晴らしいですよ。デジタル・リマスターしたのがあるなら高くても即刻買いたい(私は公開数年後に民放深夜放送で流してたのを録画して持ってるだけ)。  でもね、映像の美しさは、もっと深い、目に見えない真実を描くための、手段にすぎません。この真実の背骨が通ってなかったら、どんなに美しい映像でも、95分間も眺め続けていて退屈せずにいられるわけがありません。  少女の頃は、パパは何でも知ってて、何でもできて、何をやっても絶対間違わないと信じていた、という女性は、多いと思いますし、私もたくさん知っています。大きくなったらパパのお嫁さんになる、と本気で信じていた少女たち。  (余談ですが、私は男ですけど、私も小学生のころは父親のことをそういうふうに思っていました。だから男女のちがいがあってもこの映画に共感するんだと思います。)  それが、ある年齢になって突如、パパがただの普通の男だったことを知って愕然とする。子供が生まれる前に性別を言い当てたり、振り子やダウジングで霊界と交流したりするような、まるで予言者みたいな人だと思っていたパパが、じつは別れたはずの元カノを忘れられず悶々としているただの浮気男だったなんて。  でもこの衝撃は、子供が大人になる途上で大なり小なり必ず経験する必要があるものなんですね。自分の理想に比べて親があまりに現実的で、低俗であることに失望し、抗議し、反抗する中で、子供は初めて親とは独立した自分というものを捜し求める道へと歩み出して行く。  この映画は、予定されていた後半部が製作できなかったことのために、大半がそこまでの描写だけに費やされて終わっています。  そして、この過程の描写だけでも、私たちに、「そうそう、私もあんなふうだった」と、かつての自分を思い出させてくれる光景が、この映画には満載です。国や、風土や、政治状況はまるでちがうのに、一貫して「なつかしさ」の感覚をこの映画がこちらにかきたてるのは、そういう人間の普遍的な真実を見事に描写しているからだと思います。  でも、この映画が本当に言いたいことは、その先にあります。  当時の私には馬鹿げているとしか思えず、失望しかできなかったパパの苦しみには、じつは当時の私には想像すらできなかった奥底があった。そしてパパは、私にだけはそれをわかってほしいと思って、私にそれを伝えようとした。それなのに私は、それを無残にも門前払いして、パパを放り出してしまった。孤独に耐え切れなかったパパは、自殺した。  パパはあの時、何を伝えたかったのだろう。もう手遅れではあるけれど、でも今でもパパのためにできることがあるとしたら、それは何だろう。  エストレーリャは、その答を求めて、「南」へと旅立ちます。  私は原作は読んだことがありませんが、伝え聞くところでは、この映画は原作とはまったく別の世界を描いているようです。ということはつまり、この問いに対する答は、原作を読んだらわかる、というものではないということです。エリセ監督は、この問いに対する答を、観客に委ねたまま、永久にこれを未完の作品にしたわけですね。  でも、まさしくそこが、つまりこの映画に結末がないところこそが、この映画のいいところだと私は思います。私たちひとりひとりが、自分でこの映画の結末を「作る」ことができるのですから。  こちらの深さに応じて、映像の綺麗さだけを楽しんで終わる映画にもなりうるし、生きることの奥底を覗き込む映画にもなりうる。そういう映画だと私は思います。

  • dkf********

    5.0

    神がかった映像美の極北

    もう冒頭のシーンからして画面に引き付けられる。暗闇から徐々に浮かび上がる被写体。光と影の見事な陰影。まるでレンブラントの絵画を観るかのようだ。「静謐」という言葉を映像にしたような静けさに満ちた画面。「ミツバチのささやき」と比べると、暗くて沈鬱な場面が多いだけに、色彩の繊細さ、密度、深み、コントラストの妙はさらに鮮やかさを増している。画面の構図割も含めて、あたかも「動く絵画」さながらだ。本作はまさにエリセ監督の感性が研ぎ澄まされた映像美の極北といえるだろう。 映像だけなく、少女期の揺れ動く心模様をしっとりと描いたドラマも秀逸で、深い余韻を残す。 自分も含め、好きな人は一生モノとして末永く付き合っていける映画の極上品。 今から初めて観る人は、この映像美を堪能するために高画質のblue-rayでの鑑賞を是非お勧めする。

  • tay********

    5.0

    この映画にたどり着く人ってどんな人だろう

    ドラマと言えるような事件はなく、ある一家の日常と生活が続く中、少女が個として目覚めようしていく様が美しい映像で描かれている。退屈な田舎の日常にも両親が背負ってる過去を匂わせている。重厚な印象を残す映画でした。というのが30年前に観た感想です。もう一度観直したいと思っています。最近の映画を観飽きた方には良いかもしれませんよ。この映画にたどり着く人に興味を持ってしまいますね。

  • ken********

    5.0

    繊細ですね

    スペイン内戦時代の父と娘。 娘にとって、父親は大きな存在で、知られてないだろうということを知られてたね。 繊細で美しい映像の映画でした。 父親の過去をもっと知りたいところ。スペイン内戦でばらばらになった家族も多いのだろう。 いい映画でした。

  • jsr********

    4.0

    方位と時間

    風見鶏・振り子・タイトルからしてこれが"方位"に纏わる映画であることは間違いない。 冒頭、ベッドで微睡む娘に窓辺の朝日が徐々に差し込むショットからしてこれは"時間の推移"についての映画であることも分かる。 「向かうべき方位」を知ってはいるが無為に時間をやり過ごし「たどり着けなかった」者の末路とその意思を引き継いで「国境を越える」後継者の物語であろう。

  • xyt********

    3.0

    評価3.00 静かな作品でした

    物静かな作品でした。ほぼ、少女時代の自分の回想録という感じでした。 少女時代の子役が2人とも可愛かったですね。

  • かーとまん

    5.0

    美しさ

    自分のオールベストで美しいです 光が。。。

  • tam********

    4.0

    ネタバレ過去に縛られた父親

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • スーザン

    5.0

    心ふるえるこの素晴らしい映像!

    どのシーン、どのショットを切り取ってみても一枚の絵画になるヴィクトル・エリセの映像の美しさ。 ため息ものである。 真っ暗な画面のオープニング。 父を探す母と女中の声。 夜が徐々に白み始める。 ベッドから起き出し、“振り子”を手に涙を流す少女。 そこから少女の回想が始まり、父との思い出が溢れてくる。 彼女は父親が大好きだ。 バイクに乗せてもらったり、振り子の扱いを教えてもらったり、初聖体拝領の日には一緒にダンスも楽しむ。 だが、あるきっかけで父の秘密らしき事を知り、母との間もぎくしゃくしている事を感じ取り、そのうち彼女もボーイフレンドができるような歳になる。 そして最後になった父との食事。 南への憧憬。 演出と画面、構図、そして少女の心の揺れ、何処をとっても屈指の美しい映画である。

  • kps********

    5.0

    ネタバレ最高画質版は神画でした

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kou********

    4.0

    見事な手法

    話は淡々と流れます。 感情が大きく爆発することはなく、体内にグッと秘めて感情を表現します。 それは、昔の日本人の様な感じで、必要以上な説明をしなくても、強いメッセージを観る者に十分訴えることが出来る。 この様な作品を観る事によって観客側も感性が磨かれ、優れた作品というものが分かって来るのである。 この作品は、敢えて目立たない様にしながら非常に挑戦的な映像手法を用いて創り上げられているのが、いったいどれほどの人が分かり得たのであろう。 そういう意味でも、この作品を多くの人が観て感じて欲しい。

  • 一人旅

    5.0

    ネタバレ凍結した父の過去と想いを娘が溶かしてゆく

    このレビューにはネタバレが含まれています。
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