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エル・トポ (1969)

EL TOPO

監督
アレハンドロ・ホドロフスキー
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3.75 / 評価:178件

解説

『サンタ・サングレ/聖なる血』などの鬼才、アレハンドロ・ホドロフスキー監督が手掛けた伝説のカルト映画。息子と旅を続けるガンマンの、劇的で不条理なさすらいの人生を映し出す。アレハンドロは監督、脚本などを務め、自ら主演も担当。その息子を監督の実の息子であるブロンティス・ホドロフスキーが演じている。ジョン・レノンや寺山修司らが絶賛した、強烈な印象を残す衝撃作に目がくぎ付けになる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

銃の名手エル・トポ(アレハンドロ・ホドロフスキー)は、一人息子(ブロンティス・ホドロフスキー)を連れて旅をしていた。あるとき、彼は住民たちが山賊によって虐殺された村を通りかかり、エル・トポは修道院を占拠していた山賊の首領との決闘に勝利する。やがて彼は息子を置いたまま、首領の女を連れて再び旅に出る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) ABKCO Films. All rights reserved.
(C) ABKCO Films. All rights reserved.

「エル・トポ 製作40周年デジタルリマスター版」その過剰さに、ただ途方に暮れる可能性もある“元祖カルトムービー”

 1970年にニューヨークの場末の映画館でレイトショー公開された無名のチリ出身監督によるメキシコ映画が、マニアのみならずアンディ・ウォーホールやジョン・レノンといった有名人をも熱狂させ、記録的ロングラン上映に及んだ……との“元祖カルトムービー”としての本作の伝説については映画ファンなら聞き覚えのあることと思う。今回のデジタルリマスター版の登場を期に伝説をあなた自身の目で確かめ、再びナマの現実に戻してほしい。伝説はやはり伝説にすぎず、3DやCGに慣れ親しんだ現代の観客の眼に古びた子供だましと映るのか。それとも本作の主人公同様、伝説は墓穴からでも涼しい顔で蘇りを果たすのか……。

 エル・トポ(モグラ)という名の黒ずくめの装束のガンマン=インチキ求道者による血生臭くも奇想天外な旅路はいつしかキリスト復活劇にも似た宗教的色彩を濃厚に帯びる。ただし、ここでのキリスト教はヨーロッパにおけるそれではなく、ラテンアメリカの荒涼たる砂漠を経て限りなく異教(シュール)化され、あるいはむしろパレスチナの砂漠という起源に舞い戻るものでもある。

 さらに特筆すべきは、西部劇という映画の王道ジャンルを根底から異化させるユーモアの爆発であろう。あなたは本作を見て深い感動や興奮を覚えるかもしれないし、ただ途方に暮れる可能性だってある。だけど、ただ一つ、古き良き過去の“名作”の類いに堕すことを永遠に回避する本作の過剰さを体験せずして、映画を語ることなどできない……との事実だけは真顔で断言しておこう。(北小路隆志)

映画.com(外部リンク)

2010年9月30日 更新

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