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シービスケット

シービスケット

SEABISCUIT

141

エル・オレンス

5.0

暗闇の恐慌下で灯される "想いやる心"

『デーヴ』(1993)などの脚本を手がけたことで知られるゲイリー・ロスの監督作品。主演は、過去に『カラー・オブ・ハート』(1998)で同監督とタッグを組んだトビー・マグワイア。(ちょうど前年に『スパイダーマン』(2002)で絶頂期だった頃ですね) 目が眩みうっとりさせられる絶景を駆ける馬たちのシーンや、手に汗握るレースシーンetc..撮影面での魅力は勿論ですが、何より人と人、人と馬同士の心の通いや愛の描き方に心揺さぶられ、涙腺を何度も刺激されました。 4人に一人が職を失った世界恐慌の時代の下だからこそ、相手を気遣い、想いやる心が輝きを見せたのかも知れません。 特にジェフ・ブリッジス演じるたチャールズ・ハワードの人間性が素晴らしいです。(J・ブリッジス自身もベストアクト)最愛の幼き息子を失って心の傷を抱える彼が、T・マグワイア演じるレッドを実の息子のように迎え入れ、息子同然に愛情を示す様は感動しました。 また、コミカルなラジオDJジョッキーを好演したウィリアム・H・メイシーも、代表作『ファーゴ』(1996)の時の、人生を狂わされていくしがない営業マンの役とは180°違った印象を受け、とても好感が持てました。 また、ピクサー映画で有名なランディ・ ニューマンの奏でる音楽もどれも印象的なメロディとサウンドで、本作の3年後に同じく彼が担当するピクサー映画『カーズ』(2006)の世界観に繋がっているのが分かります。 個人的には同年アカデミー作品賞に、こっちが選ばれて欲しかったほどの名作です。 ====================================== ★2003年アカデミー賞 作品賞ノミネート ★2003年ゴールデングローブ賞【ドラマ】 作品賞ノミネート

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